【インコの留守番】電気は?夏・冬・寂しさ・ストレス対策の体験談
インコの留守番をする際に気を付けることはいくつかありますが、一番重要なのは安全を確保することです。
放鳥したまま出かける人はほとんどいないと思いますが、室内の危険な物や場所にアクセスできないようにするとともに、窓や扉の隙間に気を付けてロストを回避してください。
インコの日中の留守番では、インコ自身の孤独やストレスも気を付けてあげたいものです。インコは社交的な動物なので、ひとりぼっちにされると寂しさを感じることが普通にあります。
その対策のひとつとして、留守番中に何か刺激になることを与えることが挙げられます。おもちゃや音楽、テレビ、ラジオなどをうまく使えば、インコの寂しさを紛らわす工夫もできます。
ここではインコの日中の留守番における飼い主の工夫の体験談を紹介していきます。旅行の留守番の工夫ではありません。
インコの留守番中の電気は室内照明のタイマー利用!留守番機能でON・OFF切り替え
このリモコンは陽が落ちる時間に合わせて照明をつける時間が予約できたのでとても便利でしたし、照明の留守番機能の利用は空き巣対策にもおすすめです。
また、家族がいる家に帰宅しているていを装えるので、一人暮らしの防犯対策にも役立つアイテムであり、私にとっては一石三鳥でした。
インコの留守番はストレス過多!テレビの音で寂しさを紛らわせている体験談
セキセイインコの飼い主
私はセキセイインコ(オス・2歳)を飼っています。
セキセイインコは小さくて一人暮らしでも飼いやすいと思われがちなペットですが、お留守番が苦手な子が多いことを、飼い始めてから知りました。
仕事を持つ飼い主とずっといっしょにいるのは無理ですから、留守番は仕方のないこと。
しかしそれを放置すれば寂しさを募らせたままにしたり、悪環境下のお留守番が続くことでストレスをためてしまうこともあります。それが問題行動や病気につながることさえあります。
そこで我が家では留守番時の環境を改善するために、いくつかの工夫をしています。その1つがポータブルテレビの利用です。
「音」を利用するためのポータブルテレビ
インコにポータブルテレビの画像を見せるのではなく「音」を流すのが目的です。
私のセキセイインコは完全な無音や静けさが続くと寂しがるので、あえて音を出すためにポータブルテレビを設置し、これをつけて外出するようにしています。
普通の大型テレビでもいいのですが、ポータブルテレビなら留守番の部屋を変えることも容易。持ち運びが簡単。
ケージの側に置けることや、設置場所に応じて飼い主の都合に合うものを用意できることもメリットです。
音を聞かせるだけならラジオでもいいですが、ポータブルテレビを選んだのは、インコの留守番以外に飼い主が利用できることも好都合だからです。
たとえば、私が使っているのは、キャノンのOT-FT101TE(※販売終了)
AC電源からDC電源、充電バッテリー、全てに対応しているものが便利です。
では、実際どんな音を流しておくのがいいのか?
これは個々の考え方によると思いますが、私がセキセイインコを育てている中で感じたのは、
普段賑わっているときと同じ感じの音声がいいのではないか。
家族で生活していたら、自然と大人や子どもたちの声が絶えず聞こえてきますから、会話や人の音声が多く流れてくるようなテレビ番組をチョイスしてあげるとか。
逆に一人暮らしで音楽を流すのが常なら、人の声よりもBGM的な音声を流してあげるなど。
そのインコの種類・生活環境・性格に合わせていろいろ工夫ができます。
テレビの画像は生き物にとってストレスになる!?
“鳥さんのケージをテレビの近くやテレビの光が鳥さんから見える位置に置くのは、最も最悪な場所” わたしたち人間がテレビで動画として認識するには1秒間に16~20コマが必要ですが、鳥さんが動画として認識するには1秒間に100コマ必要です。テレビのようにコマ数が少ない画像(動画)は、「ディスコのストロボの光のような部屋に入れられている感じの状態」であり、生き物にとってはストレスになりかねません。
この記事を獣医師にも読んでもらい見解をお尋ねしたところ「確かにそうかもしれないけど、この説の出処やエビデンスがないね。だけど、テレビの画面は昼間の明るい時でも見せない方がいいかもしれないね」とのことでした。
テレビについては、鳥さんのお留守番中につけている飼い主さんもいらっしゃるかと思います。昼間であれば明るいということもあり、上記の記事に書かれているようなディスコのストロボのようにチカチカとした状態よりは少しは緩和できるかなと思いますが、テレビの画面は見せずに音だけ聞かせてあげるなどで、退屈しのぎになってくれるのではないかと思っています。
「長年テレビ画面を見せてるけど、うちのコは大丈夫そう」という方は、鳥さんにとって明るい部屋でのテレビは影響がないと判断ができるかもしれません。体調が悪い、とにかくすぐ驚いてしまう、という鳥さんで、そういえばテレビの画面を鳥さんが見ている(見えている)という方は、試しに画面を見せないようにして、鳥さんの様子を観察してみると、変化が観えてくるかもしれません。
via:アールプラス
テレビ画面をインコが見る場合、どんな環境(室内の明るさ・日中か夜間か)で見ているかももちろんですが、その鳥のストレス耐性がどの程度あるのかも考えて利用した方がよさそうです。
オカメインコのようにビビりでオカメパニックを起こしやすい鳥種は、テレビ画面に写る予測できない画像におびえてしまう場合もあります。
画面を見せないで音声だけでも寂しさを紛らわす効果は十分期待できますので、音声だけの利用が良いかもしれません。
群れで暮らす習性のインコには「音」は寂しさを紛らわすツールになる
私のインコはセキセイなので、本来群れで暮らす習性ですから、本能としてひとりぼっちが苦手なようです。
野生なら常に周りに群れの仲間がいてにぎやかな状態で移動しながら暮らしていますから、静かすぎる状態に不安を覚えるのは無理もありません。
ですから「今は飼い主も誰もいないんだな」「留守番中なんだな」と感じさせる機会を減らせれば、寂しさを感じることも少なくなるかもしれません。
どうしても留守にしてインコを家にひとりぼっちにさせておくことはありますが、その間も絶えずインコを気にかけてあげることが大切です。
飼い主がいるときとそれほど違わない環境を作れれば、ストレスもあまりためずに元気に生活してくれると思います。
インコの留守番の寂しさ解消と毛引き予防にフォージングトイを利用した体験談
マメルリハの飼い主
マメルリハインコのタオちゃんを飼い始めたころ、私はまだ実家に住んでいました。
日中仕事に行く時には一羽で寂しくないように、同居していたインコ好きな祖父母にタオちゃんを預けていたのですが、その後に私の事情で引っ越しすることが決まり、状況が一変。
これまで常に人がいる状態だったタオちゃんを、急に日中ひとりぼっちで過ごさなければいけない環境に置かざるを得なくなりました。
昼間タオちゃんをひとりぼっちにしてしまう。寂しくないだろうか。大丈夫だろうか。私がいない間に何かあったら…
そう考えると心配でたまりませんでした。
引っ越し後の愛鳥の変化が不安になり小鳥の病院に相談してみると
そんな心配をしながらも愛鳥の様子を伺いつつ何とか毎日をやり過ごしてましたが、引っ越しからひと月目頃にちょっとした変化に気づきました。
タオちゃんが羽繕いをしている場面を以前よりも頻繁に見るようになった…ような気がしたのです。
もしかして…これは羽繕いじゃなくて、毛引きをしてるのでは!?
心配になってあわてて羽毛をチェックするも、特に齧られた羽毛は見当たりませんでした。
ストレスのかからない生活をさせるのが基本です。しかし常に鳥の相手をすることはできないので、1羽でいる時に何らかの方法で意識を鳥自身ではなく他に向けることが大切になります。それがフォージングやおもちゃで遊ぶこととなります。後は普段から運動することが最も健全なストレス解消となります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 17, 2022
引っ越し先近くの小鳥の病院を受診した時、このことを相談したところ先生は
見たところ、今は特に毛引きの症状は出ていないです。引っ越しによる環境の変化で多少のストレスがあるのかもしれませんね。
そう言われてホッとしている私に、先生はこのように続けました。
現在は毛引きの症状は見られませんが、もしそれが続いて癖になってしまうと、毛引きをやめさせることはなかなか難しいです。毛引きは 餌の心配も天敵から襲われるおそれもない、何もストレスのない環境にいるペットがなるものです。ストレスが全くない状態、あまりにも暇すぎるのも、逆にストレスです。何かに気を紛らわせたり、遊べるおもちゃを増やしてみることをおすすめします。
フォージングトイを購入してマメルリハのフォージングを開始
獣医さんから毛引き予防のアドバイスを受けた私は、帰宅してからすぐにインコのおもちゃをネットで探してみました。
元々タオちゃんのケージには吊り下げ系のおもちゃ2つと鈴のおもちゃ1つが入っていました。最近は放鳥中に紙をかじって遊んでいることが多かったので
かじって遊べるおもちゃに変えようかな?
…と考えていた矢先でした。
ネットでインコのおもちゃをいろいろと閲覧しながらふと思ったのは
野鳥は一日中餌を探し回っているんだよね。ケージの中でも餌を探させたりするおもちゃってないんだろうか?
そう思いついたのは、少し前にインスタグラムで、大きなオウムの動画を見たからです。
それは頭を使って工夫しないと食べられないように仕向けられた餌箱から、オウムが器用に嘴と足を使って餌を食べている様子でした。
さらに調べていくうちに、頭を使わないと餌が採れないように細工している知育おもちゃのことをフォージングトイ(フォレイジングトイ)と呼んでいることを知りました。
フォージングトイは普通のおもちゃと比べると種類があまり多くはないものの、小型・中型・大型インコ用というように、それぞれの体格に合わせた知育おもちゃが販売されていることがわかりました。
そこで私はそれぞれタイプが異なる3つのフォージングトイを購入してみたのです。
ボール型のフォージングトイ…転がして遊びながら餌を採る
このフォージングトイはカプセルボールに小さな穴が空いているものです。鳥さんが転がすと穴から餌が出てきます。
ペレット移行に成功したので、おやつとしてこのボールにシードを入れてあげています。数日は遊び方がわからないようでしたが、今では楽しそうにボールを転がしています。
シロボタンインコのために購入しました。 大きさの割に高いかなとも思いましたが、とてもいいです。 ボールにペレットを入れて、それをさらに小箱の中に入れて、ケージ内に入れておくと、 まず箱を開けて、そしてこのペレット入りのボールを箱から放り投げ、コロコロ転がしてペレットを出して食べています。 ペレットにたどり着くまでに、時間がかかってとても良いです。
引用元:知育フォージング ボール 30mm
フォージングシェイク…吊り下げ式のフォージングトイ
これは吊り下げ式で、つついて揺らすと中身が出てくるフォージングトイです。
ケースが連結でき、レベルに合わせてケースの数が変えられます。
フォージングスピン…フォージングトイ 回転式/フォージングホイール
これはクルクル回すと中身が出てくるフォージングトイです。
採食エンリッチメントは、いわゆるフォージングのことです。フォージングと認知エンリッチメントを同時に行えるのが、パズル要素の加わったフォージングトーイです。食事制限によって食事時間が短くなることを改善し、食べるために頭を使うことで多様性を引き出しています。https://t.co/tCsw0mjkrn pic.twitter.com/qnKdnRGRk3
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) October 5, 2020
フォージングトイの馴らし方!使えるようになるまで時間と工夫が必要
タオちゃんの性格は自他?ともに認める超ビビりで、餌の種類も水浴び用の容器も、ちょっと変えただけでも近づかなくなります。
そういう性格なので、新しいおもちゃを買う時はいつも「使ってくれないこともあるだろう」と悟った気持ちで試してみます。
- STEP1トイを見せる放鳥している時に、飼い主がおもちゃを持ってみたり、オーバー気味に楽しそうに遊んでいるところを見せる→そうすることでおもちゃを危なくないもの、ちょっと楽しそうなものと認識しやすくなる。
- STEP2トイをケージの近くに置くケージの近くにしばらくおもちゃを置いておく→見慣れると徐々に警戒心が薄れるようで、2~3日で近づけても逃げなくなる。
- STEP3餌を出して見せ、トイに投入するおもちゃを振ってわざとシャカシャカ音を鳴らしながら餌を掌に出す→餌の存在をアピールした後、再度おもちゃに投入する。
- STEP4トイから出した餌を食べさせるおもちゃを振って少量の餌を手に出し「ここから餌が出てくるよ」と見せた後、その餌を食べさせる。
- STEP5再びトイを見せる再びおもちゃをしっかりとインコに見せる。
- STEP6繰り返すSTEP4~5を繰り返す。その後自分からおもちゃに触れてくれたらほめつつ、完全になれるまで様子を見守る。
インコが自分から遊ぶようになったらその都度褒めながら、飼い主が1日家に居られるタイミングでフォージングトイをケージ内に設置して、再び様子を見ました。
これを繰り返して、現在のタオちゃんはフォージングトイから餌を上手に食べるようになりました。
フォージングの効果もあり、その後もタオちゃんに毛引きらしい症状は現れず、元気に過ごしてくれています。
インコはとても賢いので、日々の生活の中にちょっとした「遊び」を入れてあげると、それを「楽しい刺激」と受け取ってくれるように感じます。
私たちを幸せにしてくれる大事なパートナーの本当の気持ちが「声」で分からないからこそ、想像でき得る限りの彼らの幸せを、私たち飼い主から積極的に与えてあげたいですね。
インコの冬の留守番がトラウマになり見守りカメラを導入した体験談
マメルリハの飼い主
私の愛鳥はマメルリハのマリン(メス・1歳)です。
1月のある日、私はマリンを放鳥したまま外出するという大失態をおかしました。これに気づく家族がいない一人暮らしで、マリンはケージに戻ることも飲食もできない状態に置かれました。
エアコンは稼働していましたが、マリンは肌寒い場所におり(足元+玄関に近いせいで15℃前後)私が帰宅した時には衰弱しきってへたり込んでおり、ひと目見て、深刻な状態がわかりました。
帰宅したら愛鳥が瀕死の状態でうずくまっており…
こんなときに大事なのは【保温】と【栄養補給】を早急に行うことなので、エアコンの温度を最高にして部屋をいち早く温めるよう努め、その後は室温が28~29℃をキープするようにしました。
部屋の温度が上がりきるまではマリンをタオルで包み込んだり、遠めの位置からドライヤーの温風を送るなどをして、冷えた体を急いで温めました。
保温が一段落ついたところで、水分と栄養補給を考えましたが、自力で食べる様子がありません。家にあったスポーツドリンクを薄めて温め、それを割りばしにつけて1~2滴ずつくちばしの横に付けて飲ませることにしました。
急に具合が悪くなって餌を食べなくなった時ですね。
ブドウ糖を飲ませることで、すぐにカロリー補給できます。— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 21, 2022
ポカリはブドウ糖は入っていませんが、ショ糖と電解質が入っていて、こちらもすぐにカロリーになります。すぐに手に入るので紹介しています。
ブドウ糖があれば、ブドウ糖を混ぜるとさらにカロリー補給になります。— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 21, 2022
飲み水に混ぜるのでしたらブドウ糖は2〜5%でよいと思います。濃度はカロリーをどれだけ補給したいかで決めるとよいと思います。オリゴ糖は多いかもしれません。100mlに5滴程度でよいと思います。
緊急に直接飲ませる場合は、ブドウ糖50%の物を与えると少量でもカロリー補給できます。— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 21, 2022
そうしているうちにマリンに回復の様子が見られたため、改めてエサの近くに連れていくと、自分で少しずつ餌をついばみました。
食べている間も急な体調変化が起こらないかを見守りましたが、特に問題はなかったので、暗くして休ませることにしました。
翌朝になると峠は越えた様でマリンは元気になっていました。
完全回復という感じではなかったですが、呼び鳴きをして「遊んで遊んで!」と甘えてくるくらいには回復したのでホッと安堵し、この時に改めて当たり前のことを再認識しました。
インコは弱い。飼い主の小さなミスひとつで取り返しのつかない事になる。
トラウマと心配性の解消にインコの見守りカメラを導入してみて思ったこと
マリンは無事元気になりましたが、この件は私のトラウマになってしまいました。外出するたびに『大丈夫かな?』と、家で留守番しているインコのことがずっと心配で仕方がないので
このままでは私のメンタルが持たないし、 マリンをもっともっと大切にする方法はないだろうか?
…と熟考して、インコの見守りカメラ(ペットカメラ)の購入を決めました。
今は外出先からでも定期的にマリンの様子をチェックしているので、気持ちを落ち着かせることができています。
今どきのペットカメラは安いのにとても優秀です。私はネット通販で購入しましたが、数千円のものでも十分な性能を発揮してくれます。
ペットの見守りカメラは犬・猫だけのものではないんだな。
私がやってしまったようなミスを防いだり、留守番インコの状態やリアルタイムを知りたい方には、ペットカメラ(インコの見守りカメラ)はおすすめです。
これはインコの見守りだけでなく家の防犯対策にもなるので、一石二鳥で役立ちます。
留守番インコの意外な姿に触発されて…インコ愛がますます強まった!
インコの見守りカメラを導入したことで、初めてハッと気づかされたこともあります。
うちのマメルリハは私が在宅中はいつも『遊んで!遊んで!』と騒ぎどおしで、『うるさいよ!』と言いたくなるくらい活発でやんちゃな子です。
しかしペットカメラを通してひとりぼっちの留守番風景を見てみると…いつもしょんぼりした感じで、じっと玄関先の方角を見つめているのです。
その姿からは『飼い主はまだ帰って来ないのかな…』というインコのさびしい気持ちがひしひしと伝わってきます。
そんなひとりぼっちの留守番姿を見て…そしてこの様子を知ってしまってからは、『少しでも早く帰れるように!』『もっといっぱい遊んであげよう!』と改めて思うようになり、今まで以上にインコ愛が深まったことを実感しています。
インコの夏の留守番!初夏の暑さ対策と留守中の工夫の体験談
セキセイインコの飼い主
地球温暖化の影響もあってか日本は年々平均気温が上昇し、我が家に来て4年目のセキセイインコもまだ初夏のころから明確に「暑い!」を示す仕草が見られるようになりました。
5月初旬、雨や曇りが少なく家のリビングの鳥かごで過ごしていたある晴れた日、いつもの様に夕方帰宅して鳥かごの中を見ると、6歳のセキセイインコが羽をゆるく広げて、とまり木の上でじっとしていました。
最初は羽を伸ばして伸びをしているだけかと思いましたが、その様子に直感的におかしいな?と感じました。
鳥の飼い方の専門書を読むと、インコが羽を広げてじっとしている様子は暑い仕草であるとわかりました。
先日のYouTubeライブで質問された方がフォースオピニオンで来院しました。呼吸促迫で鳥の病院を3つ行きましたが、全ての病院で原因不明と言われました。私は一目見て暑いだけと気づいたので保冷剤をキャリーに乗せて様子を見た所、呼吸が穏やかになりました。動画は呼吸が落ち着いた様子です。これでも… pic.twitter.com/czs2jHPvzR
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) July 16, 2023
この仔は元々暑がりでしたが、もう1羽が寒いと調子を崩すため、室温をその仔に合わせていたのが原因のようです。暑がりな仔は、開口呼吸せず、体も特に足が暑くならない室温で過ごさせましょう。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) July 16, 2023
まだ5月なのに暑がるセキセイインコを見て対策を考えてみた
まだ5月で梅雨前という事もあり、特に気にせずに日中は締め切ったリビングで過ごさせていましたが、外気温が26度を超えると陽当たりの良い場所では、室内でも30度を超えます。
鳥かごは日陰にありましたが、それでもインコにとって暑すぎるのが見て取れました。
インコの暑さ対策にいちばん良いのはエアコンを使っての冷房ですが、5月に冷房をいれると逆に寒くなってしまうのでは?…と思いました。
そこで他に何か良い方法はないものか?と思い、新しく購入したインコの飼い方の本や、ネットでインコの暑さ対策を徹底的に調べました。
そしてまずはじめに行ったのは、鳥かご内の環境の改善です。
バードテントの春・夏用を購入
我が家のインコは麻で作った円形の巣が大のお気に入りで、新聞紙や自分の羽根を敷き詰めてその中で眠りますが、巣に手を入れてみると5月にしては暑く感じるのです。
特にこれからの季節には暑すぎると感じて、すぐさま敷き詰めた新聞紙は排除しました。
鳥かごの中に新聞紙やちらしを入れておくと、目いっぱい詰め込もうとするので取り出しました。
なんとなく通気性が悪いと感じていたその巣は撤去することにして、バードテントの春・夏用を購入しました。
これはハンモックの様にチェーンとフックで吊るせるのも使い勝手がよく、さっそく取り付けてみるとインコが気に入ったようで、中でよく遊ぶ様になりました。
陶器製の水入れを入れてみた
さらにインコが自由に水浴び出来るように、陶器製の広めの水入れを購入しました。
陶器製だとインコが乗ってもひっくり返らず、いつも水が冷たく保てました。
陶器製の水入れを鳥かごの底にしっかりと固定し、いつでも水浴び出来る環境に改善しました。
石タイルの玄関に鳥かごを置き サーキュレーターを稼働
インコが普段いる一階のリビングをよく観察してみると、窓ガラスが大きいせいで人間が不在の日中には想像以上に日差しが入り込むことに気付きました。
我が家は日当たりのよい立地条件であるため、カーテンを引いても布越しに熱気が入ってきます。
そこで暑くなってくる5月以降は、石タイル造りの玄関に鳥かごを置くように変更しました。
不在時に窓を少し開ける方法は防犯面や外敵(猫やカラス)が心配なので窓は閉めたままで、ひんやり涼しい石タイルの上に鳥かごを配置しました。
風の流通をはかるため、小さめのサーキュレーターを置いて日中は弱風のスイッチを入れたままにしました。
サーキュレーターはインコから遠いので鳥に直接風が当たることはなく、インコがモーター音に驚くことはありませんでした。
気温が28℃を超えたら鳥かごをリビングに移動してエアコンを使うルールを作った
鳥かごの中の環境、日中にインコが過ごす場所を改善した結果、インコが暑いと羽を広げたままでいることはなくなり、いつでもピョンピョンと跳ねてお気に入りの玩具で遊び、とても機嫌よく暑い時期を過ごせるようになりました。
鳥かごに設置した気温計が28度を超える頃にはエアコンの部屋に移動させて冷房や除湿をつけますが、そのころまでは 改善した暑さ対策で充分快適に過ごせるようになりました。
ひとつ難点があるとすれば、餌箱や周辺がいつも水びたしになってしまうことです。
うちのインコが陶器製の水入れをいたく気に入ったのはいいのですが、元々はあまり水浴びを好まなかったのに、日中はほぼ毎日水浴びをするようになりました。
それで毎日帰宅すると、水浴びし終わった後の水気を毎日ふき取るルーティーンが出来てしまいました。
水浴びをした後は玄関の床も濡れているから、インコが楽しく遊んだ事がひと目見てわかります。
だからこういう後始末は面倒ではありますが「まあ、元気ならば良し」と温かい目で見守っています。インコが閉め切った暑い部屋で熱中症になる危険がなくなり、涼しく留守番してくれるならば飼い主は面倒な手間も苦にはなりません。
5月から6月くらいまではこの暑さ対策を毎年続けていくことにしています。
インコの飼育温度について獣医さんからいただいたアドバイス
ぴよちゃんがメガバクテリアにかかった時、小鳥の病院の先生から保温と温度管理について色々伺いました。
インコにとっての適温は25度から28度くらいです。
実際の温度管理の考え方としては
一年を通して常にこの温度にするということではなく、季節によって適温は多少変えたほうがいいと思います。夏は25度から28度で、上の28度は超えないように。冬は室温は20度を下限の目安にして、後はケージの中やまわりにヒーターを置くなどすれば大丈夫だと思います。あまり過保護に環境を整えると、インコの耐性を低下させてしまうことに繋がりますから
そして「室温そのものより注意して欲しいのは寒暖差」だと言うのです。
大きな温度差がインコは苦手。寒暖差は体調を崩す原因になることが多いのです。あまり過保護にはしない方がいいと言いましたが、季節の変わり目の大きな気温の変化には注意してあげて下さい。
室温を管理する大切さは分かっていたつもりでしたし、その対策にもあれこれ工夫していましたが、寒暖差についてはあまり意識していなかったので、早い時期に伺えてよかったと思いました。
引用元:サザナミインコとの出会いから老鳥介護まで14年間のお世話の体験談