インコが発情しすぎ!発情抑制に効果がある3つの方法を実践しよう
鳥が発情する条件は 日照時間が10時間以上 餌が豊富にある季節 育雛に適切な温度 育雛環境が整っている …などですが、飼い鳥は年間を通してこれらの条件が整っているため、年じゅう発情している個体が多いです。
特にオカメインコサイズ以下の小型・中型インコはその傾向が顕著で、インコたちが見せる行動をよく観察すると、現在“絶賛発情中”かどうかがわかります。
インコの発情期は自然なことだといっても、発情しすぎは寿命を縮める行為。飼い主さんが発情抑制対策を講じることが大切です。
インコが発情しすぎるとどうなる?何がいちばん効果的な発情抑制対策?
インコの発情期の飼い主への「おねだり」「おさそい」行動
飼い主を自分のパートナーと見なしているインコの発情相手は飼い主です。
発情モード全開のインコは、飼い主に向かって「おさそい」行動に出ます。
いわゆるセキセイインコの「シャチホコポーズ」とかですね。
「吐き戻し」の餌をパートナーにプレゼント。
オスはおしりスリスリ。メスは尾羽を上げる。
インコのパートナーが飼い主であれ、同居の鳥であれ、繁殖を望まないのであれば、発情はインコの心身に余計な負担をかける行為です。
飼い主に対するインコからのお誘い行動が見られたら、さーっとケージに戻すなどの行動の抑制が必要です。
また普段からインコに性的刺激を与えないことも大切です。
インコのくちばしは性感帯なので触らないこと。くちばしを指でさわると、インコが発情モードに入ることがあります。
頭や耳の周りをカキカキしてあげる程度ならいいですが、背中や体の方をさわるのも性的刺激になるので控えましょう。
インコの発情期は巣作り行動に奔走する
インコの繁殖を行うとき以外は、ケージに巣箱や巣箱に見立てられるものを入れてはいけません。
冬の防寒目的などでインコケージに巣箱を入れる人がいますが、それは間違い。巣箱はインコにとって繁殖する場所であり、寝床・ねぐらではありません。発情行動を誘発します。
またインコは鳥種によってさまざまな巣作り行動をしますので、飼っているインコの特徴を知っておくことも大切です。
例えばコザクラインコは紙を細長くちぎって翼に差し込んで運び、巣作りをしようとします。
野生下のコザクラインコは小枝などを拾ってうろ(樹木の穴)に運んで巣作りをするのですが、飼育下では小枝がないので 代わりに紙を小枝のように細長くちぎって代用するのです。
以前に紙を取りあげられたコザクラインコが自分の羽を抜いて齧り、それを自分の腰に刺すことを始めたことがありました。意識は自分ではなく、なるべく外に向かせることが退屈の対処であり毛引きの改善法です。それは人や鳥とのコミュニケーション、フォージング、チュワブルトーイ、紙などになります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) November 1, 2021
このツイート にあるように、コザクラインコの紙かじりを取り上げたら毛引き等の問題行動に走る例もあるとのこと。
巣作り行動は本能や習性によるものなので、巣作りをやめさせたり巣材を取り上げるだけで解決するものではありません。
おもちゃを取り上げても発情が止まることはありません。また発情が精巣腫瘍を起こすというエビデンスはありません。発情は、食事制限で抑え、おもちゃは入れたり外したりして様子を見ながら使いましょう。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 24, 2020
おもちゃやフォージングをうまく利用して、インコの気を引く別の解決策を模索するのが最善でしょう。
フォージングは発情抑制対策のひとつとして有効です。
コザクラインコのオス
スリスリ始める前でしたら、気を逸らすタイミングとしてはよいのではないかと思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 6, 2022
オカメインコの場合は、放鳥時に箱など中に籠れる場所を探して入り口をかじったり、ケージの中では底の敷き紙をかじったり浮かせて空間を作ったりして、巣をこしらえようとするそぶりを見せます。
インコの発情期は縄張り意識から敵意をむき出しにすることもある
特にオスのインコは発情期に攻撃的になる事が多く、それは強い縄張り意識が原因です。
ケージに近寄っただけでインコがかみついてきた…などの場合は、このケースが多いでしょう。
このように行動が大きく変わるのは発情でホルモンバランスが崩れていることによるところが大きいので、インコを叱りつけたところで改善されるはずはありません。
飼い主の方が「そういうもの」と受け止めて、嵐が過ぎ去るまで待ちましょう。
インコの発情がほぼ1年中起きているなら飼い方が間違っている
アクセルを踏む強さはエストロゲンの量や体質、環境によります。発情を止めるのはエンジンを切ることです。それには燃料を減らすこと、つまり食事制限となるのです。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) October 5, 2021
昨年その状況になりビックリしました。何もない床を温め、自分の足を生まれてもいない子供に見立ててご飯を吐き戻してあげていていました。落ち着くまでに1ヶ月以上でした。食欲は旺盛で元気があったので先生からそこまで心配はいらないといわれましたが…心配でした。
— れぴまる (@repimaru_m_m) September 22, 2021
先生、まさしく10日前に発情期が終わらぬ前に換羽に入り、しんどかったのか、14日は一日中寝ていて、食欲が それから落ち、MAX116gあった体重が10日で98gになりました。
ようやく今週から活発になり始めましたが、まだ食欲は イマイチです。けれどまぁまぁ元気なので
餌に— 穏龍 美月(龍のなみだ) (@mizukionnruu20) September 22, 2021
発情は本能によるもので意図的に止めることはできません。生き物が子孫を残そうとするのはごく自然なことです。
しかしインコが年がら年じゅう発情している様子が見られるなら、それは鳥体にとって不自然かつ不健康である証拠。どこかで飼育方法が間違っていることを意味します。
(とはいえ、完璧にインコの発情を制御することはできません)
食餌制限をがんばっても、どうにも過発情が止まらない場合は、医療の力を借りることになります。
たとえばメスならホルモン剤の投与で発情抑制ができます。
発情を抑えるには食事量調整と様々なフォージングの工夫が基本で、後はいかに退屈な時間を作らないかが大切になります。犬猫でしたら避妊手術をしてしまえばなくなる問題ですが、鳥の場合はどうしても治らなければホルモン剤を使って性衝動を緩和するしかありません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) July 30, 2020
オスは食事制限と運動で発情抑制効果が期待できますが、それらをがんばっても抑制効果の確実性はありません。
もちろん食事制限と運動をすることは推奨されますが、完全に止めることは無理です。
雄の発情によるスリスリで射精に至ることは普通にあります。射精回数が多くても大丈夫かは分かっていませんが不自然に多くならない方がよいのではないかと思います。何度も擦りつけることにより総排泄腔粘膜が傷ついて出血することもあります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 4, 2022
オカメインコの研究では、雌雄共にプロラクチンが発情を抑えることが分かっています。プロラクチンの分泌の始まりは卵の存在です。偽卵を置いて見せることで、オスの発情抑制に繋がる可能性はありますが、まだ詳しいデータはありません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 4, 2022
セキセイインコのオス
鳴管筋は男性ホルモンの影響で発達することが分かっておりこのために雄の方がおしゃべりが上手な仔が多いのです。発情が強いと鳴管筋が大きく発達し、咳や呼吸音が出ることがあります。雄の発情抑制は、今の所食事を1日に必要な分だけ与えるやり方をするしかありませんが、完全に止めるのは困難です。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) April 25, 2022
発情が精巣腫瘍を起こすエビデンスはないとのことですが、オスは定期的に動物病院で健診を受けて、精巣の発達や腫瘍、その他の異常を調べてもらうのがいいと思います。
セキセイインコのオス
https://t.co/evXhrUHGuP— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 3, 2022
インコの発情抑制には食事制限が効果的だけどQOL下げすぎは禁物
発情抑制だけでなく健康対策としても有効なのは食餌療法(ダイエット)であることは、インコもヒトも共通です。
食餌制限(ダイエット)は「減量」ではなく、食事の制限や食餌療法を指します。
バードフードには「発情抑制専用ペレット」「発情抑制専用シード」などと謳っているものは見当たりません。低脂肪フードに「発情抑制につながるような記述」を加えている商品が 一部見受けられるくらいです。
発情抑制のためにローファット(低脂肪タイプ)ペレットやダイエット用シードを使っている方が多いです。
ちなみに、前に行っていた病院の先生は、餓死しない程度まで餌を減らして下さいと。女性が無理なダイエットで生理が止まってしまうように、鳥にも同じ事がおこるので発情が止まります。という説明でした。
私にはそんな事できませんでした。— wako (@wako89545818) November 4, 2020
発情抑制したいとしてもエサを減らすことにも限度があります。
肥満が関連していてすでに重篤な病的症状が出ているなら、即刻の厳重な食事制限もやむなしですが、上記Twitterのような「餓死しない程度に餌を減らす」との発想…私はこう感じます。
う~ん…言ってることは正論だけど、QOLの概念なし。そこに愛はあるんか?
「餓死しない程度に餌を減らす」これは医学的には正論でも、インコのQOLがダダ下がっているのでは、インコ自身が幸せを感じられないでしょう。それではあまりにも悲しい。
食べる喜びは生きる喜び。極限まで食事を制限するのは飼い主もかなりつらいはずです。
確かに食餌制限では内容と給餌量を見直すことになりますが、そこにフォージングを組み合わせれば、インコにひもじさや物足りなさを感じさせずにダイエットができます。
オカメインコメスの発情抑制!過剰産卵防止と卵詰まり早期発見対策【体験談】
オカメインコの飼い主の体験談
私のオカメインコ(ピコタン)は満2歳を迎えたころから、過剰な発情行動が見られるようになりました。満3歳になった頃から頻繁に産卵するようになったのでだんだん心配になってきました。
3月には5個、4月に5個、6月に4個、7~9月は月1個のぺ―スで産卵が続き、「持続発情」の状態が続いたのです。
オカメインコの飼育本を読んでみると過剰産卵に対して強い不安を感じました。
卵を産むことは身を削っているのと同じこと。体に大きな負担がかかり、うまく卵を産みだせなかった場合、卵詰まりで死んでしまうこともある。たびたび卵を産むなどの発情過多は、生殖器の疾患を起こす原因にもなる。
今も私の姿を見ると発情行動を起こしたり、癇癪を起こしたりするので、ピコタンは私のことを恋人だと思っているようでした。
ネットで偽卵を購入し、ケージの中に1個入れてみたのですが、ピコタンは偽卵にまったく関心を示さず、あいかわらず発情しては産卵を繰り返していました。
この様子を見ているうちに、私の中に子どもの頃の光景がありありとよみがえってきました。私には、子どもの頃に飼っていたタイハクオウムが、卵詰まりで突然死んでしまった経験があるのです。
あの時の二の舞になってはいけない!今すぐになんとかしなくては。
オカメインコの発情抑制のためペレットと生活スタイルを変更してみた
私は以前お世話になった動物病院の院長に、このことを電話で相談しました。院長は親身になって私の話を聞いてくれて、こんなアドバイスをくれました。
高脂肪の食餌を与えると発情しやすいので、低脂肪のものを与えるようにしてみるといい。それから人間に合わせた生活スタイルも鳥を発情させやすいから、早寝早起きさせる習慣に切り替えてみて。
これに従いケージ周辺の環境を見直し、鳥に早寝早起きの習慣をつけるような生活スタイルに変更してみました。
次にオカメインコの餌を今まで食べていた常用食ペレットよりも低脂肪なペレットに変更しました。
インコの発情を抑えたり卵を産ませないための工夫で、私が実際に行ったことは以下の内容です。
ピコタンは発情するとケージに敷いてある新聞紙の下にもぐる習性があったので、フン切り網を入れてもぐらないようにした。
普段のピコタンは体を触らせてくれないのに 発情期には体を触らせてくれたので うれしくて背中をなでていた。これも過発情の原因だと気づいたので、身体を触らないようにした。
コロナ禍で私が在宅の機会が多かったこともあって ピコタンとの関係が密になり、かまいすぎたことも過発情の原因のひとつ。声がけはするが、必要以上にかまわないようにした。
このような生活を続けたものの、その後半年くらいはオカメインコの発情過多と産卵に急激な変化は見られませんでした。
不要な産卵は体の負担がかかり、確かに心配で仕方がないのですが
卵詰まりさえしなければ、今すぐに命の危機があるわけではない。若いから発情と産卵はある意味仕方がないことかもしれない…
そう考えて、自分自身が神経質になりすぎたり、考えすぎることも良くないと思い直しました。
オカメインコの産卵前兆を捉える観察眼を持つことが大切
オカメインコが産卵する様子を何回も見ているうちに、卵を産む前兆に気づけるようになりました。
オカメインコメスでも発情期の鳴き声はうるさい。気分がハイテンションになる。
カトルボーンや塩土をさかんにかじるようになる。カルシウムを重点的に補充している様子。
このような、いつもと違う行動からオカメインコがいつ卵を産むのかをだいたい予想できるようになりました。
産卵の予想がつけば「万一起こるかもしれない」卵詰まりに対して気持ちの準備ができるし、早期発見もできるはずだから、いざという時に慌てずにすむ
そう思うと少しだけ気持ちが軽くなりました。
ピコタンは発情期が近づいてきたときに、私を見ると発情することもわかったので、
オカメインコが甘えてきても誘いには乗らない。声掛けはしつつも淡々と応じる。
これらのことにも気を付けるようになりました。
この取り組みのおかげか、半年前と比べると最近は卵を産む回数が半分以下に減ってきました。
今のところは卵詰まりすることもなく産卵しても元気に過ごしているので、静かに過ごすようにしています。
発情期は本能によるものなので完全には止めようがないのかもしれませんが、飼い主の考え方と工夫次第で
インコの体の負担を減らすことはできるのだと、これらの体験からわかりました。
今後も愛鳥の卵詰まりによる身の危険がないように、そして発情を最小限に食い止めるために必要以上にかまわないようにして、オカメインコの体調管理に努めたいと考えています。
オカメインコオスの発情抑制!食事・運動・フォージングで成功【体験談】
オカメインコの飼い主の体験談
我が家のオカメインコはノーマルのオス・13歳、名前はハッチです。このエピソード当時は11歳でした。
当時、過発情を起こしたハッチは常に落ち着かない様子でおしりスリスリしたり、ケージの下に降りて
汚れ防止の新聞紙を破って巣作りをしたりを繰り返していました。
またいつもの発情期か…
最初はそれほど心配はしていなかったのですが、発情期がいつまで経っても終わる気配を見せませんでした。
それはいつもよりも長い期間続いており、次第にハッチは新聞紙の巣の中に閉じこもることが増え、同居しているもう一羽のオカメインコのオスや飼い主に対して攻撃的な態度を取り続けていたのです。
そんなある日、ハッチの体重を測ってみると10gも増えていることに気づきました。
え!?こんな短期間で1割強も増えてるなんて…
初めて見る数字に驚くとともに、トレードマークであるオレンジ色の頬の羽根がパラパラと散らばるように他の部分にも生えていることに気がつきました。
私はハッチを連れて慌てて小鳥の病院に駆け込みました。
オカメインコの体重増加(肥満)から腎臓の異常が見つかって
病院を受診してハッチの様子を見た先生は一言
これはもしかしたら腎臓に異常が出ているかもしれませんね。
いろいろ検査をしていただいた結果、肥満が原因で腎機能が低下していることがわかったのです。
そこからすぐにハッチに薬の投与が始まりました。
過発情から巣に閉じこもることが増えてたために運動不足になり、そこから肥満が引き起こされているので、毎日少しずつ運動をさせてください。
オカメインコのフォージングダイエットをビー玉を使って開始!
この子は高齢ですし、急に運動をすると心臓に負担がかかります。放鳥の際に歩かせたり 短い距離を飛ばせたりと、気長に地道にダイエットをしていきましょう。
そしてダイエットの第一歩として、餌の見直しから始めました。
ハッチの餌はシード食ですが、カロリーを抑えるために麻の実やひまわりのタネを除き、シンプルで低カロリーな配合にして与えることにしました。
先生からはフォージングについてアドバイスをもらいました。
フォージングはダイエットはもちろん、発情抑制、毛引きや自咬の防止にも役立ちます。ダイエット目的にするなら 餌を一気に食べてしまうことを防止するために 少し食べづらい状況をあえて作るんです。例えば餌入れの中にビー玉を入れて すぐに食べきらないようにしてみてください。フォージングは食べ過ぎの防止やストレス解消にも効果がありますし、簡単ですからすぐにできますよ。
さらに放鳥の際にはハッチをよく観察していることを心がけました。
おしりをスリスリし始めたら飼い主が介入して別の遊びに誘導したり、同じ遊びばかりで飽きないように新しいおもちゃを与えたりしてみました。
雄の発情によるスリスリで射精に至ることは普通にあります。射精回数が多くても大丈夫かは分かっていませんが不自然に多くならない方がよいのではないかと思います。何度も擦りつけることにより総排泄腔粘膜が傷ついて出血することもあります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 4, 2022
オカメインコの研究では、雌雄共にプロラクチンが発情を抑えることが分かっています。プロラクチンの分泌の始まりは卵の存在です。偽卵を置いて見せることで、オスの発情抑制に繋がる可能性はありますが、まだ詳しいデータはありません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 4, 2022
人間が鳥の体に頻繁に触れることも発情のきっかけになるので、その点にもに気をつけながら、ハッチに対していろいろと外的なアプローチをしてみることにしました。
ハッチが新聞紙の巣を作る場所もだいたい決まっていたので、掃除の際には新聞紙をテープでしっかりと留めて、めくって潜れないようにセットして「巣を作れない」ようにしておきました。
オカメインコの発情抑制とダイエットに半年がかりで成功!
それから半年後。ダイエット・投薬治療・発情を抑える飼い主側からの努力を3本柱とした過発情対策の成果は…努力の甲斐あって、増えたハッチの体重を元に戻すことに成功しました。
羽根は秋の頃に始まった換羽により、パラパラと顔中に散らばっていたオレンジ色の羽根が消えていきました。
元の綺麗な黄色い顔とふつうのオレンジ色のかわいい頬に戻っていったので本当にほっとしました。
新聞紙の巣が作れなくなり閉じこもれなくなったこと、放鳥しても新しいおもちゃで気を紛らわしたり、部屋を飛び回ったりと忙しく移動して遊ぶことで、過発情も通常通りの状態におさまっていきました。
病院での腎臓の再検査でも徐々に数値が回復し、ちょうど一年後に元通りの健康な数値に戻ることができました。現在では投薬もせず、以前と同じような生活をしています。
また同居のオカメインコに対しても人間に対しても攻撃的になることは激減し、以前のように頭を寄せて「撫でて」と甘えてくるようになりました。
今の方が性格が穏やかで甘えん坊になった気がしますし、同居のインコとも近づくことが増え、仲良く暮らせています。
とはいうものの、やはり油断すると餌を一気に食べてしまったり、食べた分を吐き戻してしまったりするので、フォージングは現在でも続けています。
放鳥時にはいろいろなフォージングトイを使って遊ぶようになりましたが、これはストレス解消と共に「知育」にも役立つので、シニアインコにもプラス効果が高いと感じています。
ストレスのかからない生活をさせるのが基本です。しかし常に鳥の相手をすることはできないので、1羽でいる時に何らかの方法で意識を鳥自身ではなく他に向けることが大切になります。それがフォージングやおもちゃで遊ぶこととなります。後は普段から運動することが最も健全なストレス解消となります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 17, 2022
ケージの中にいる時には餌箱のビー玉の数を増減したり、おはじきに入れ替えてみたりして、自分のテリトリーで静かに過ごす時間も飽きないように気をつけています。
コロナ禍のステイホームによる家族の在宅時間の増加がインコの健康にも影響を及ぼすなんて思いもしませんでした。
飼い主側は、最初の頃はハッチと触れ合う時間が増えたので喜んでいたのです。それが裏目に出てしまっていた…と気づいた時には正直 ショックを受けました。
でも、それがきっかけになり一緒に運動をしたりダイエットに励んだりと、これまで以上にハッチのことを考えて行動ができたことはいい思い出になりました。
温度や湿度、日光の加減といった環境なのか、食事や放鳥時間、睡眠時間といった飼い方なのか、鳥同士のコミュニティの影響なのか、飼い主さんの性格の影響なのか、理論だけでは解明できないご縁なのか、長生きの隠れた要素が何かあるのではないかと思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 26, 2022
今回の経験を通してペットの健康維持の大切さと難しさを学びました。ペットが幸せで健康に過ごせる時間が増えるか減るかは私たち飼い主の働きかけ次第。
日常にフォージングを取り入れることがインコの健康維持には欠かせないものであることがよく分かった出来事でした。
この先も愛鳥が健康で長生きできるように私たち飼い主が努力していかなければと思います。
病院のセキセイインコ、らおうちゃんのフォージング挑戦動画です。難易度が大分上がってますが、難なくクリア! pic.twitter.com/PhsjPIkUIF
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) May 28, 2020
餌入れに障害物を入れて餌を食べづらくしておくだけでもれっきとしたフォージングです。