インコが食べてはいけないもの!オカメインコ基準の食材リスト
ここで挙げている「食べてはいけないものリスト」は鳥類であればほとんど共通であると思われますが、オカメインコの栄養学を基準に調べた内容であることをあえてここで強調しておきます。
アルコール
カフェイン
チョコレート
ヒトが食べる味つきの食べ物(塩分・脂肪分・キシリトール)
乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルト)…オカメインコは乳糖不耐症。インコに乳製品をよしとしている情報も一部あるが、ラクトースを消化できないオカメインコに乳製品を与えるのはナンセンスなのでは?チーズやヨーグルトを少量なら問題ないとする意見もあるが、個人的にはすべてNGと考える。 ※そもそも別種(牛)の乳を飲む生物はヒトだけ。
塩が入っているもの…体重100gのオカメインコの致死量は0.4g(食パン35g相当)
アスパラガス…個体差はあるが 消化器疾患の報告がありおすすめできない。
アボカド
ナス
ニンニク
キノコ
オリーブの実
玉ねぎ
ピーナッツ
生の乾燥豆類
ルバーブ
リンゴのタネ
フルーツピット(バラ科のタネ:アプリコット・モモ・プラム・ナシ・サクランボ)
トマト…果実のみ少量ならOK ただし、酸味が消化器のトラブルになりやすいので注意が必要。
コンフリー via:ラフィーバ
反栄養素の存在や残留農薬の問題など気にしなければならないことは山ほどあります。飼育者は手に入る物でこれらに対処しなければなりませんが、食は不確実性が多分にあり、そしてそれが正しかったのか分かるのは数年後か、病気になった時か、老化が始まる頃かもしれません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 3, 2021
インコがアボカドを食べたらアカン!
アボカドは「森のバター」とも呼ばれ、人が食べる分には栄養価が高い果実ですが 鳥にとっては猛毒な成分が含まれています。
アボカドに含まれる物質「ペルシン」は循環器障害や呼吸器障害を引き起こす、インコを含む鳥類にとっては猛毒。
少量でも口にすると中毒を起こして死に至ります。
鳥に有害な成分はアボカドの皮・果実・種子と全ての部分に含まれています。
そんな猛毒でもアボカドはインコが好む味をしているらしくて、万一もらったりしたり躊躇せずに食べてしまうことがあります。
アボカドに含まれるペルシンは殺菌作用のある毒素で、人には無害ですが、鳥にとっては有毒です。致死量は鳥種や個体差がありますが、セキセイインコは1gの摂取で直ちに症状が現れ、24〜47時間以内に死に至るとの報告があります。症状は主に嘔吐と呼吸困難です。口にしないよう十分注意しましょう。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 16, 2020
アボカド中毒がどのくらいで起こるかは、個体差があります。もし中毒量を食べてしまうとすぐに嘔吐、呼吸困難などの症状が出ます。時間が経っても症状が出なければ、食べていないか、問題の無い量だったと考えられます。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 15, 2020
アボカドは鳥類だけでなく犬猫にも有害である話はよく知られているので、食べさせることで起こる中毒事故は少ないかもしれませんが、放鳥時に鳥がキッチンに自由に出入りできる環境では、アボカドが元での事故が起こる可能性はあります。
アボカドの調理に使用した器具や皿はしっかり洗浄し、換気や生ゴミの処理に至るまで徹底するようにしましょう。
インコがチョコレートを食べたらアカン!
鳥の味覚がどうなっているかについてははっきりしたことはわかっていませんが、鳥たちは甘いものを好むことはわかっていますから、もしチョコレートもあげたとしたら喜んで食べるかもしれません。
鳥がチョコレートを食べると循環器や中枢神経に中毒が起こり、高血圧や不整脈、痙攣や昏睡、嘔吐や下痢が起こり、手遅れになると死亡します。
小さな子どものお菓子などの食べこぼしをそのままにして放鳥したらインコが食べちゃった…などのうっかり事故はあり得ますので、注意しましょう。
インコがネギ類(玉ねぎ・ニンニク他)を食べたらアカン!
犬や猫にとって有害と知られているネギ類は、インコにとっても有害な野菜です。
玉ねぎなどを切っていると涙が出るのは「硫化アリル」が原因ですが、これが中毒症状を引き起こす原因です。
【鉄則】オカメインコを長生きさせたかったら余計なものを食べさせない
犬・猫はもちろん、人に寄り添って生活している鳥たちも、人の食べるものをあげるとけっこういろいろ食べてしまうものです。
だから最初から「人の食べ物をペットに与えない」 彼らの健康のためにはこの鉄則を肝に銘じましょう。
反栄養素は多くの植物性食品に見つかっており、腸から栄養素、特にミネラル類が吸収されるのを阻害したり、腸に炎症を出したり、消化を阻害します。これにはシュウ酸、ゴイトロゲンの他にレクチン、タンニン、フィチン酸、グルテン、酵素阻害剤などがあります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 2, 2021
与えてはいけない野菜が本や獣医師によって異なるのは知識と経験による私見だからです。シュウ酸がカルシウム、ゴイトロゲンがヨードの吸収を阻害するのは間違いありません。しかしこれらを少量含む野菜を副食として食べた量が摂取した全てのカルシウムやヨードの吸収を阻害することはありません。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) September 1, 2021
ペットに食べさせるものは事前にしっかりリサーチしてから与えるのはもちろん、その実践においてはすべてが自己責任です。
古い書籍やネットの情報には間違いや悪質なデマ、「過去には常識だったが今は非常識」に変わったものが多いので注意してください。
しかし必ずしも毎回貰えるわけではないとストレスになります。それを知らなければ起こらなかったストレスです。実際に人の食べ物を食べている鳥には毛引きが多いです。安易に人の食べ物は与えないようにしましょう。もし知ってしまったのであれば、人が食べている所を見せないようにしましょう。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) December 14, 2020
果物は与えても大丈夫です。人の食べ物とは野菜果物以外のものを指しています。
鳥さんの大きさと言うよりは、個体差になると思います— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) December 15, 2020
喜んで食べるからといってヒトの食べ物を与えれば、その場で目に見える健康被害が現れないにしても、健康を維持して長生きしづらくなる可能性が高くなることは、どのペットも共通です。
しかも、インコ・オウムの食性は「粗食」が基本です。
「いろいろなものを少しずつ与える」などの食のバリエーションを増やすことはいいのですが、決して「美食」でも「飽食」でもありません。
インコの健康も病気も寿命も、すべて飼い主さんの裁量にかかっていることをお忘れなく。
温度や湿度、日光の加減といった環境なのか、食事や放鳥時間、睡眠時間といった飼い方なのか、鳥同士のコミュニティの影響なのか、飼い主さんの性格の影響なのか、理論だけでは解明できないご縁なのか、長生きの隠れた要素が何かあるのではないかと思います。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) August 26, 2022
愛鳥を長生きさせられる飼い主を目指しましょう。
