セキセイインコの飼い主
地球温暖化の影響もあってか日本は年々平均気温が上昇し、我が家に来て4年目のセキセイインコも初夏のころから明確に「暑い!」を示す仕草が見られるようになりました。
5月初旬、雨や曇りが少なく家のリビングの鳥かごで過ごしていたある晴れた日、いつもの様に夕方帰宅して鳥かごの中を見ると、6歳のセキセイインコが羽をゆるく広げて、とまり木の上でじっとしていました。
セキセイインコの夏場の留守番!初夏の暑さ対策と留守中の工夫
最初は羽を伸ばして伸びをしているだけかと思いましたが、その様子に直感的におかしいな?と感じました。
鳥の飼い方の専門書を読むと、インコが羽を広げてじっとしている様子は暑い仕草であるとわかりました。
まだ5月で梅雨前という事もあり、特に気にせずに日中は締め切ったリビングで過ごさせていましたが、外気温が26度を超えると陽当たりの良い場所では、室内でも30度を超えます。
鳥かごは日陰にありましたが、それでもインコにとって暑すぎます。
インコの暑さ対策にいちばん良いのはエアコンを使っての冷房ですが、5月に冷房をいれると逆に寒くなってしまうのでは?…と思いました。
そこで他に何か良い方法はないものか?と思い、新しく購入したインコの飼い方の本や、ネットでインコの暑さ対策を徹底的に調べました。
そしてまずはじめに行ったのは、鳥かご内の環境の改善です。
我が家のインコは麻で作った円形の巣が大のお気に入りで、新聞紙や自分の羽根を敷き詰めてその中で眠りますが、巣に手を入れてみると5月にしては暑く感じるのです。
特にこれからの季節には暑すぎると感じて、すぐさま敷き詰めた新聞紙は排除しました。
鳥かごの中に新聞紙やちらしを入れておくと、目いっぱい詰め込もうとするので取り出しました。
なんとなく通気性が悪いと感じていたその巣は撤去することにして、バードテントの春・夏用を購入しました。
これはハンモックの様にチェーンとフックで吊るせるのも使い勝手がよく、さっそく取り付けてみるとインコが気に入ったようで、中でよく遊ぶ様になりました。
さらにインコが自由に水浴び出来るように、陶器製の広めの水入れを購入しました。
陶器製だとインコが乗ってもひっくり返らず、いつも水が冷たく保てました。
陶器製の水入れを鳥かごの底にしっかりと固定し、いつでも水浴び出来る環境に改善しました。
インコが普段いる一階のリビングをよく観察してみると、窓ガラスが大きいせいで人間が不在の日中には想像以上に日差しが入り込むことに気付きました。
我が家は日当たりのよい立地条件であるため、カーテンを引いても布越しに熱気が入ってきます。
そこで暑くなってくる5月以降は、石タイル作りの玄関に鳥かごを置くように変更しました。
不在時に窓を少し開ける方法は防犯面や外敵(猫やカラス)が心配なので窓は閉めたままで、ひんやり涼しい石タイルの上に鳥かごを配置しました。
風の流通をはかるため、小さめのサーキュレーターを置いて日中は弱風のスイッチを入れたままにしました。
サーキュレーターはインコから遠いので鳥に直接風が当たることはなく、インコがモーター音に驚くことはありませんでした。
気温が28℃を超えたらリビングに移動してエアコンを使うことに決めて
鳥かごの中の環境、日中にインコが過ごす場所を改善した結果、インコが暑いと羽を広げたままでいることはなくなり、いつでもピョンピョンと跳ねてお気に入りの玩具で遊び、とても機嫌よく暑い時期を過ごせるようになりました。
鳥かごに設置した気温計が28度を超える頃にはエアコンの部屋に移動させて冷房や除湿をつけますが、そのころまでは 改善した暑さ対策で充分快適に過ごせるようになりました。
ひとつ難点があるとすれば、インコは陶器製の水入れをいたく気に入り、元々はあまり水浴びを好まなかったのに
日中はほぼ毎日水浴びをするようになり、餌箱や周辺が水浸しになったことです。
毎日帰宅すると水浴びし終わった後に水気をふき取るルーティーンが出来てしまいました。
水浴びをした後は玄関の床も濡れているからインコが楽しく遊んだ事がひと目見てわかるので、こういう後始末は面倒ではありますが「まあ、元気ならば良し」と温かい目で見守っています。
インコが閉め切った暑い部屋で熱中症になる危険がなくなり、涼しく留守番してくれるならば飼い主は面倒な手間も苦にはなりません。
5月から6月くらいまではこの暑さ対策を毎年続けていくことにしています。
先日のYouTubeライブで質問された方がフォースオピニオンで来院しました。呼吸促迫で鳥の病院を3つ行きましたが、全ての病院で原因不明と言われました。私は一目見て暑いだけと気づいたので保冷剤をキャリーに乗せて様子を見た所、呼吸が穏やかになりました。動画は呼吸が落ち着いた様子です。これでも… pic.twitter.com/czs2jHPvzR
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) July 16, 2023
この仔は元々暑がりでしたが、もう1羽が寒いと調子を崩すため、室温をその仔に合わせていたのが原因のようです。暑がりな仔は、開口呼吸せず、体も特に足が暑くならない室温で過ごさせましょう。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) July 16, 2023