セキセイインコの飼い主の寄稿です
ある朝、インコケージにかけてある布を外したら、前夜まで元気だった我が家のセキセイインコ 咲ちゃんが亡くなっていました。
突然の出来事に呆然とし、しばらく放心状態になってしまった私でしたが、
…と気をとり直して 愛鳥を見送る準備に取り掛かりました。
これはその時のエピソードです。
インコの火葬体験談!インコが死んだら葬儀・遺骨・供養をどうする?
小鳥や小動物の出張火葬サービスがあることを知っていた私は早速 東京の出張ペット火葬サービスのA社に電話しました。
家族で火葬の立ち会いが出来るのは、咲ちゃんが亡くなった当日のみ。
それを逃すと全員が揃うのが1週間先になるので、当日中にお葬式と火葬をできることがいちばんの希望でした。
A社は時間外受付が可能であり、こちらの希望どおり当日中に葬儀を執り行うスピード対応をしてくれたため、家族全員でお葬式と火葬に立ち会い、拾骨し、納骨まですますことができました。
出張ペット火葬サービスは小鳥にも対応している
出張のペット火葬とは、ペット専門火葬業者が自宅まで出張してきて、お葬式や火葬をするサービスです。
自宅の敷地内等にて火葬設備が整えてある車内で火葬します。
近年は小動物や小鳥にも対応する出張ペット火葬サービス業者が増えています。
ペット火葬業者はペット霊園や納骨堂の運営や永代供養まで請け負うところがたくさんあります。
ペットを飼う上で切っても切り離せない「ペットが亡くなった時にどうするか?」
これは誰もが避けては通れない問題です。
考えたくはない現実ですが、気持ちの余裕があるうちに一度検討しておくことをおすすめします。
私はそういった事前準備をしていたため、気持ちが卒倒しつつも、愛鳥をそつなく見送る準備を整えられたのです。
小鳥でも葬儀・火葬・墓地まで対応するサービスが多くある
土地を所有していればペットが亡くなった時に庭などに埋葬する人もいますが、東京など都心部に住んでいると賃貸だったり庭がなかったりが多く、プランター葬にする人も多くいるようです。
小鳥に対応する火葬業者はあるのか?
火葬後の遺骨はどうしたらいいのか?
これらの点を私は事前に調べておきました。
そこでわかったことは、小鳥でも葬儀・火葬・墓地までワンストップで対応してくれるサービスがあることでした。
そこで「愛鳥が亡くなった時には出張ペット火葬サービスを利用しよう」と私は以前から決めていました。
セキセイインコのお葬式で火葬を選んだ理由
咲ちゃんのお葬式をするにあたり、私には以前から決めていたことがありました。
最近はペットと一緒に入れるお墓が増えています。
とはいえ、お墓の購入はまだ先のことですし、その時がくるまでは 遺骨を骨壺にきれいに保管しておく必要があります。
そのための選択肢には「火葬」して「手元供養」しかなかったのです。
セキセイインコの火葬を依頼する業者をどうやって決めるか
そもそも火葬にすることを決めたのは 友人の愛猫が亡くなった時に「出張火葬サービスを利用した」との話を聞いたことがきっかけでした。
犬猫だけでなく、小動物や小鳥でも火葬サービスに対応しているのかを検索したところ、たくさんのペット火葬業者があることを知りました。
複数の選択肢の中から私が火葬業者に求めた条件は、
ペット火葬の実績が多いこと
個別の火葬に対応していること
火葬に家族の立ち会いや拾骨ができること
自宅まで出張してもらえること
小鳥の葬儀や火葬をしてくれるサービス業者は予想していた以上に多くありましたが、同じように見えても、サービス内容や料金体系に若干の相違がみられました。
地域によっては多額の出張費がかかるペット火葬業者
拾骨や骨壺等、細かいオプション料金が 随時追加となるペット火葬業者
いろいろと調べていく中で私の希望とぴったり合致し、料金も明確だったことから、A社に小鳥の出張火葬をお願いすることにしました。
問い合わせした際の担当の印象がよかったことも A社を選んだ決め手のひとつでした。
ペット火葬業者の時間外・即日対応も業者選びの大きな決め手
私が選んだA社は、まず代表の問い合わせ先で受付をして、その後に条件に合う地域担当から直接連絡がきて、詳細を聞いてから契約する…という流れでした。
出張担当からの電話で細かい打ち合わせをしたときに、火葬料金をその場で伝えてもらいました。
我が家の希望は 当日の出張火葬希望(その日は日曜日)だったので「難しいかも?」と思っていましたが、
…とのスピード対応していただけました。
我が家が依頼した時間外とは19時以降。
火葬が終わるのは21時くらいですが、そんな時間帯でも対応してもらえたので助かりました。

インコの葬儀前に整えておくべき7つのポイントと出張ペット火葬当日の実際の流れ
お葬式を迎える前にやるべきことがいろいろとあります。
まずは鳥さんの遺体をきれいにしてあげて、腐敗が進まないようにすることが先決です。
小鳥の遺体をきれいにしてあげる
ご遺体を濡らした布などでキレイに拭いてあげて、きれいな体でお葬式をあげられるようにしてあげましょう。
まぶたが開いていたら、やさしく撫でるように閉じてあげて下さい。
体勢が乱れているようなら、いつもリラックスしている様な姿勢に整えてあげましょう。
予想外の突然死で亡くなってから時間が経ってしまい、死後硬直が進んでしまっているなら、無理せずそのままで大丈夫です。
小鳥の遺体を冷却する
亡くなった鳥の体をきれいに整えてあげたら、ご遺体の腐敗が進まないように冷却します。
鳥類は臓器が小さいので他のペットに比べたら腐敗が進みにくい方ですが、火葬までに時間がある場合や季節によっては腐敗が進むので厳重な冷却が必要です。
ご遺体をできる限り冷やしておくことさえ心がければ、きれいな姿で愛鳥を見送れます。
冷却には自宅にあるもので十分。鳥の体がゆったり入る空き箱や保冷できる発泡スチロールや保冷バッグなどを用意します。
空き箱にタオルやキッチンペーパーを敷き、ご遺体を寝かせます。
発泡スチロールや保冷バッグに保冷剤を敷き、その上にタオルをかけ、タオルの上に鳥さんを寝かせた箱ごと入れます。
これで鳥を入れた空き箱が保冷剤から出た水分で濡れてしまうことを防げます。
鳥が入った箱の上にキッチンペーパーなどをかぶせ、保冷バッグのファスナーや発泡スチロールのフタを閉めておきます。
インコの火葬時に入れてあげたいものを用意する
火葬の際にお気に入りのご飯やおやつなど、一緒に入れたいものがあれば用意しておきます。
A社では餌やおやつなどを火葬の際に一緒に入れてあげることができました。
おもちゃなどで 燃え残ってしまうものや金属性のものなど、火葬時に入れられないものもあるので、事前に確認してください。
インコの遺影写真を用意しておく
愛鳥の遺影用写真をピックアップして用意しておきます。
ペット火葬車を停める場所の確認をしておく
出張火葬の依頼時に重要なのが 火葬車を停めておく場所が自宅敷地もしくは近隣にあるかどうかです。
出張ペット火葬業者の火葬車は、小動物や鳥の場合でもワゴンタイプの大きな車が多いです。
お宅が一戸建てでワゴンタイプの火葬車が停められる庭やガレージがあればいいですが、もしない場合は自宅前や近隣の落ち着いた場所で車を停めて火葬することになります。
もちろんペット火葬業者が事前に近隣の状況確認をしていますが、近隣状況を知る依頼者が落ち着いて火葬できる場所を確認しておくのがおすすめです。
インコの火葬を落ち着いて執り行うために あえて時間外予約にするのもおすすめ
ご遺体の大きさや立ち会う人数によって、お葬式にかかる時間はケースバイケースです。
咲ちゃんは30グラムのセキセイインコですが、出張ペット火葬業者がやってきてから葬儀・火葬・返骨、最後の支払いが完了するまで2時間くらいかかりました。
体の大きなペットはもっと時間がかかりますから、その間に駐車していても問題がなく、落ち着いて火葬ができる場所であることが大切です。
我が家は東京都内の駅近住宅街にあり、日中はそこそこ人が通る場所。
さらに当時は近隣で建築工事の車両が停まっていることもあって、日中に自宅前で火葬するのは厳しい状況でした。
しかし時間外対応の19時からの火葬になりましたから、外は暗かったですが、人や車の通りの問題がありませんでした。
我が家のように日中では落ち着いた場所がなくても、陽が落ちてからなら大丈夫な場合があります。
時間外料金が気にならなければ、事情を話した上で「あえて時間外での予約をお願いする」ことが 静かにお葬式を執り行うひとつの方法にもなり得ます。
こうして火葬の予約や準備が済んだら、あとはお葬式の時を待つだけです。
今まで家族同様に過ごしてきた愛鳥に心の中でたくさんの感謝の気持ちを伝え、最期の時間を悔いのないよう、ゆっくり過ごしてください。
インコの火葬後に遺骨をどうするか?家族の意見をまとめておく
この点の確認が 予約を入れる前に火葬業者からありました。
A社ではペット霊園や永代供養サービスも行っていて、希望があれば対応できるからです。
火葬後にお骨をどうするのか?はおそらくほとんどの火葬業者から尋ねられる可能性が高いので、家族の意見がまとまってから業者に問い合わせをする方がスムーズです。

インコの火葬の値段は?ペットの出張火葬サービスのプラン詳細【我が家の場合】
小動物の種類や鳥の大きさ・体重によって金額設定が変わります。
インコの出張個別火葬プレミアムプラン【かかった料金】
家族での立ち合い、拾骨後、返骨まで含まれるプランです。
セキセイインコ1羽で以下の通りでした。
インコの出張個別火葬プレミアムプラン【サービス内容】
火葬前のお焼香(家族3人)…お線香などお焼香に使用する物は全て持って来てもらいました。
火葬と冷却の時間…火葬の後、温度を冷ます時間があり、60分程度かかりました。家族は自宅内待機でも 火葬車の前で見守っていても良いそうです。
拾骨(家族3人全員で)…家族がそれぞれ、お箸を渡してもらい拾骨しました。家族が骨壺に納めた後は、火葬業者さんが骨壺に蓋をし骨袋に入れてから返骨してくれました
骨壺…セキセイインコにちょうど良いサイズが用意されていました。
骨袋…何色か用意してあり好きなカラーを選べました。
フォトフレーム(L判サイズ)…小物類は別料金のものがあり、選べました。
セキセイインコのお焼香で「失敗したな」と思ったことは…
火葬前のお葬式は 火葬車の後部ドアをあげて火葬の装置前で行うか、玄関先で行うかを選べました。
我が家は自宅前の道路に火葬車を停めてもらったので、人が通った時に気にならないように玄関先を選び、玄関先にお焼香の準備を全て整えてもらいました。
咲ちゃんを寝かせて家族全員が順番にお焼香しましたが「これは失敗したな」と思うことがひとつ。
お焼香の道具を乗せる台を準備していなかったのです(火葬業者もそこまでの用意はなかった)
我が家の玄関先には棚もなかったので、玄関先の床に直置きして ひざまづいてのお焼香になってしまいました。
玄関先でお葬式をする場合は、お焼香がしやすいように小さいテーブルや台を準備しておくといいです。
さらに 用意したテーブルにあらかじめお花などを飾っておくといいでしょう。

インコの火葬でお骨はどうなる?セキセイインコでもきちんとお骨が残ります!
専門業者が行うペット火葬とはいえ、
…といった心配が私の中にはありました。
小さなインコを火葬したらお骨が残らない?
火葬業者への電話の際に、お骨についての質問をしたら、
…との回答をいただきました。
業者は火葬する際に体の大きさや体重などでしっかり火力や時間等をコントロールするようです。
実際に火葬後に家族で拾骨しましたが、お骨が1本1本しっかり残っており、細い骨まできれいに形がありました。
セキセイインコの特徴であるクチバシやろう膜周辺もわかりましたし、骨が粉状に崩れていたりなどは一切ありませんでした。
インコが生前に病んでいた体の部分は火葬しても炭のように燃え残る…
咲ちゃんの場合、火葬後のお骨と一緒に黒い炭のようになっている部分があり、
…と言われました。
咲ちゃんはそのうにあたる部分が真っ黒に残っていたのです。
…と私は思いました。

インコの細い骨も慎重に渡し お骨をすべて拾骨して満足できた
拾骨作業は家族3人で細い骨が折れないように慎重にお箸で行い、最後の細かい部分も小さなほうきの様なものを渡してもらい集めました。
最終的には敷いてあるお布団のようなマットを持ち上げ、
…と言われて、最後に納得できるまで拾骨できました。
インコの火葬の後のお墓や手元供養は?
A社では、火葬後に遺骨を引き取って共同墓地に埋葬するプランや、納骨堂で四十九日安置して供養を行なってから墓地に埋葬するプランがありました。
その際に分骨もできるので、飼い主さんが遺骨を持ち帰って手元供養することも可能だということでした。
我が家でははじめから手元供養を決めていたため 火葬後に返骨してもらったので、仏具を購入して部屋の片隅にメモリアルコーナーを作り、咲ちゃんを偲んでいます。
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インコとの別れが寂しいなら気持ちが落ち着くまで手元供養をするのがおすすめ
そう感じている飼い主さんは 気持ちが落ち着くまでは無理をせず、自宅でしばらく一緒に過ごす手元供養がおすすめです。
自宅で手元供養する場合は、遺骨が湿気などでカビたりしないように除湿剤を入れて、湿気の少ない場所に安置するといいそうです。
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ペットの遺骨アクセサリーを身に着けていつもうちの子と一緒にいる一体感を感じながら、不安定な気持ちを落ち着かせている方もたくさんいます。

手元供養では骨壺や骨袋が汚れないように棚の中に入れてあげたり、ペット専用のお仏壇に入れてあげるのがおすすめです。
ペット用メモリアルグッズは通販でもたくさん扱われています。
お好みのものを入手してメモリアルコーナーの周囲を華やかに飾ってあげることができます。
インコの火葬体験談まとめ!ペットの出張火葬業者を利用して感じたことは?
今回、ペットの出張火葬業者を利用して感じたことがいろいろありました。
火葬車も装置周りも清潔に整えられていて好感が持てた
火葬車がとても衛生的に管理されていると感じましたし、火葬の装置周りもピカピカでした。
火葬の際にご遺体を寝かせる場所も衛生的に管理されており、真っ白でふわふわのお布団のようなシートが敷かれていました。
清潔に整えられていたので「咲ちゃんをこちらに…」と言われた時も 気持ちよく寝かせてあげることが出来ました。
【こころの余裕】火葬前にゆっくりお別れの挨拶ができたことが本当に良かったと思う
インコの火葬に入るまでの時間に、逝ってしまった愛鳥にゆっくりお別れの挨拶ができたことが良かったです。
家族が咲ちゃんに声をかけたり、なでてあげたりして、それぞれが愛鳥を見送る心の準備も整えられました。
火葬専門業者を依頼することでつつがなく愛鳥を見送ってあげられる「こころの余裕」が生まれたことが一番のメリットでした。
火葬業者の担当はこちらの気持ちをその都度確認しつつ 家族みんなの気持ちに寄り添いながら 丁寧に葬儀と火葬を執り仕切っていただいたことで、家族全員で悔いなく咲ちゃんを見送ってあげることができました。
ペットは大切な家族の一員だからこそ、家族全員がもっとも満足出来る形で見送ってあげたいものですが、そのひとつの選択肢として、現在ではたくさんのペット火葬やお葬式のサービスがあります。
出張による個別のペット火葬サービスの利用は、私たち家族にとってはとても満足のいく葬送の形でした。
この体験が大切なペットをなくしてしまった際の選択肢として、皆さまの参考になりましたら 幸いです。