サザナミインコの飼い主の寄稿です
サザナミインコのぴよちゃん(オス)は2歳の頃に体調を崩したことがあります。
その時の検査でカルシウム値が低いことが分かり、その後ずっとカルシウムをサプリメントで摂っていました。
ぴよちゃんはシード多めのペレット混合食でしたが青菜を食べないため、栄養不足を補う目的でビタミンとミネラルを、そして健康維持のために乳酸菌も摂っていました。
ぴよちゃんの摂っていたサプリは、どれも毎日飲んで健康をサポートするタイプのもの。
ここではなぜぴよちゃんがサプリを摂るようになったのか。そのサプリを選んだ理由。そして飲んだことによる変化を紹介します。
長生きサザナミインコのカルシウムサプリとビタミン・乳酸菌サプリ
ぴよちゃんは2歳頃に元気のない時期がありました。
餌もしっかり食べ、糞の状態もよく、体重も安定していましたが、それでも何となく元気がないのです。
この様子が少し心配になり、メガバクテリアの治療が終わって半年ほど経った頃でもあったので

かかりつけの動物病院で健康診断を受けることにして、先生に
…と相談しました。
パッとしないサザナミインコ!?ぴよちゃんはカルシウム値が低かった!
最近のぴよちゃんの様子を聞かれたので、 ケージでの様子 少し羽が抜けている量が多いかもしれないこと 一日一回以上発情行動をしていること …など気付いたことをお話ししました。
先生は検査結果を見ながら、
そう説明してくれた後で、再び検査結果を見て

えっ?今、ぴよちゃんが「パッとしない子」って言われた(笑)
その表現というか言い方が 何となく「おもしろいな」と思いながら思わず先生を見ると…先生は大真面目な顔をしています。

あれ~、今、笑っちゃいけないところだよね。
…などと考えながら、私は笑いを堪えて神妙な表情のまま先生の話を聞き続けました。
カルシウム不足のサザナミインコに病院スペシャル処方の栄養剤を5年間与えたけれど…

カルシウムが吸収されるしくみ
それから「どうすればカルシウム値をあげることができるか」の話になりました。
私はカトルボーンをケージ内に設置していることと、餌にボレー粉を混ぜていることを話したところ
結果、飲み水に混ぜるタイプのカルシウムとビタミンを混合したスペシャル栄養剤を病院から処方してもらうことになりました。
サザナミインコのカルシウム値が栄養剤投与5年でも上がることはなく…
それから5年間、ぴよちゃんは病院でもらったスペシャル栄養剤を飲み水に混ぜたものを毎日飲んでいましたが、5年経ってもカルシウム値は上がりませんでした。
その間は換羽期(ぴよちゃんの換羽は普段より少し小さい羽が抜ける程度の軽いもの)や軽い発情を毎日していましたが、特に変わらず元気に過ごしていました。
カルシウム値は上がらないものの元気で安定しているぴよちゃんを見て先生から
と言われたため、以降は市販のサプリメントに切り替えることにしました。
サザナミインコが健康サポートのために飲んでいたサプリメント3種
私のサザナミインコのサプリメント選びのポイントは以下の3点でした。
粉状でもよいが、飲み水に混ぜることができるもの
入手が容易であまり高額でないもの
保管、保存が難しくないもの
それぞれをえらんだ理由は
「粉状の餌に振りかけるサプリメントは結局下に落ちてしまって摂れていないことが多い」と先生から聞いていたから
ペレットの入手で苦労した経験があったので、ネットでいつでも注文できるものを選ぶ。高額であれば動物病院で処方してもらった方がいい。
毎日容器の開け閉めをするので、保管・保存面についてあまり扱いに注意を要する生タイプのようなものは避けたかった
インコのカルシウムサプリにカルビタバードを選んだ
私が選んだインコのカルシウムサプリは「カルビタバード」という液状の栄養剤でした。
カルビタバードは扱いやすく、またお財布にも優しい商品でした。
スポイトボトル式の容器に入ったこの液状のサプリは容量が少ないので長期保存の心配もなく、蓋を開けて数滴飲み水に入れるだけ。手軽で衛生的なところも気に入りました。
少し難点があるとすれば、配合されているニンニクエキスの匂いがすることや、液剤が黄色なので飲み水に色がついてしまうことでした。
しかし当のぴよちゃんは匂いも色も気にならなかったようで、初日から飲んでくれて助かりました。
サザナミインコのマルチビタミン剤には定番のネクトンS
カルシウム剤以外にも、ぴよちゃんは2種類のサプリメントを飲んでいました。
そのひとつが数種類のビタミンにアミノ酸やミネラルが配合された「ネクトンS」です。
ぴよちゃんはシードメインのペレット混合食を食べていましたが、野菜はトウモロコシ以外食べない偏食ちゃんだったので、

そのままの食事ではビタミンとミネラルが不足しているため、病院の先生の勧めもあってネクトンSを選びました。
このサプリも飲み水に混ぜて飲んでいました。
ネクトンSにもカルシウムは含まれていますが、カルビタバードと併用しても、ぴよちゃんの場合は特に問題は起こりませんでした。 ※個体差があります。サプリの利用および併用は自己責任で。
乳酸菌サプリ「バードベネバックパウダー」
もうひとつは「バードベネバックプラスパウダー」乳酸菌が入ったサプリメントです(現在は廃版)
実はこれを飲み始めた当時、サザナミインコはシードをうまく消化できず未消化便をすることがあるなど、消化器官に注意が必要なことを、私はまだ知りませんでした。

ただ、糞は1日に1回か2回で、その糞がとても大きく柔らかいことから、
…と考えていたのです。
そんな理由から腸内環境を整えるサプリメントを探していて見つけたのがバードベネバックパウダーでした。
これも飲み水に混ぜて与えていましたから、ぴよちゃんの飲み水はぴよちゃん専用の「スペシャルドリンク」だったのです。
インコに必要なサプリメントもその効果も個体差があるので一概には言えないが…
この3つのサプリメントをぴよちゃんは7年間、ずっと飲み続けていました。
効果があったか?は実のところよくわかりません。
途中でサプリをやめた期間がないため、比較ができないのです。
ただ、ひとつだけ数値で現れた変化がありました。
市販のサプリメントでカルシウムが正常値になって
ぴよちゃんが亡くなる半年ほど前に、糞の状態が気になって、病院で診ていただいた時のことです。
糞の検査は問題ないという結果で、一緒に検査してもらった採血の結果も同様に異常がなかったと聞き、ホッとした時に先生が言ったのです。
病院で処方されたカルシウム剤を飲んでもずっと変わらなかったカルシウム値が、7年後に正常値になっていました。
ぴよちゃんは病気とは縁遠くて 14年の生涯のほとんどを元気に過ごしていたので、それが飲み続けたサプリのおかげなのかどうかもわかりません。
それでも私は、ずっとサザナミインコにサプリメントを与えてきてよかったと思っています。
「ぴよちゃんが14年間元気に過ごせた」このことだけでも十分意味があったと思えるからです。
「必要な栄養を食物から摂るべき」は正論だけど…
ペレットをもりもり食べる子もいれば苦手な子もいます。
青菜や果物が大好きな子・食べない子、新しい食べ物にすぐ馴染む子・馴染めない子。
人間と同じで、インコも一羽一羽性格や好みが違い個性があります。
サプリを利用するきっかけの多くは、その子に不足している栄養素を補うため、あるいはいざという時の「お助けアイテム」でしょう。
逆に主食とおやつで十分な栄養が摂れているならサプリメントを与えない選択肢もあります。
…という考え方が最近は多くあるそうですが、この考えの根本には
…があるようです。
この考えに異を唱えるのは難しいですが、いざそれが実践できるか?となると、それも難しい気がします。
インコのサプリメントは健康のサポートのために必要だと思う
もし、これから私がサザナミインコを迎えるとしたら…
週に一回くらいを目安に、野菜やフルーツを食べてもらうように頑張る「スペシャルデイ」を作ってみる。
インコが少し調子をくずした時などに与える「いざというときのお助けサプリ」を準備しておく。
あくまで健康をサポートするものとして、私はサプリメントを利用すると思います。
これは、サプリメントを与えて「はい、おしまい」にはしたくないけれど、毎日が「スペシャルデイ」だと続かないから、できる範囲で飼い主が頑張ってみよう!という折衷案です。
今回、これを読んでくれた鳥飼いのみなさんが、大事な愛鳥さんに与えるサプリメントについて考えるきっかけになったのなら嬉しいです。
この記事中で紹介した乳酸菌配合の「バードベネバックプラスパウダー」はメーカーの生産中止により入手できなくなっています。バードベネバックプラスの代替はこちら をご覧ください。
