コンパニオンバード専門店CAP! のタイムセール

インコにブロッコリーは危険?健康リスクを下げる食べ方の話

インコの中には甲状腺腫になりやすい鳥種がいるため、アブラナ科の野菜であるブロッコリーを与えて良いのか悩む飼い主が多いです。

ブロッコリーは甲状腺腫の要因と考えられているゴイトロゲンを多く含む野菜ですが、一般的には「与えすぎなければインコに与えても大丈夫」と考えられています。

インコにブロッコリーは危険?健康リスクを下げる食べ方の話

インコにブロッコリー

ブロッコリーを与えるのが
少量または適量の範囲なら

与えたからといってすぐに
甲状腺のリスクが
はね上がるわけではありません。

甲状腺腫の発症原因は
現状では不明といわれていますが、
可能性として考えられる要因は、
以下の2点です。

甲状腺誘発物質であるゴイトロゲンを摂取すること
血液中のヨードが不足すること

ヨードはインコの体内で作られないし溜めておけない

インコにブロッコリー

甲状腺腫誘発物質(ゴイトロゲン)は
甲状腺ホルモンの正常な生成を
妨げる働きをするため、
甲状腺疾患を発症すると
考えられています。

また血液中のヨードが不足することで
甲状腺の組織が異常に作られてしまい、
甲状腺腫ができると考えられています。

ヨードはインコの体内で
作られることはないので、
経口で取り入れるしかありません。

またヨードは尿から流出するため、
一度に多くのヨードを取り入れても
インコの体内に保持しておけません。

よってこまめに、
もしくは毎日の食事から
ヨードを摂取する必要があるほど
ヨードはインコにとって
欠かせない栄養素ですが

シードにはヨードが含まれないので
主食がシード100%の飼い鳥が
ヨードをサプリメントで摂らないでいると
甲状腺の病気になる可能性が高いです。

甲状腺腫の症状はすぐに現れないから気づけない

インコにブロッコリー

甲状腺腫を発症していても
症状がほとんどないので
すぐには飼い主が気づきにくいです。

病が進行していくと
鳥の鳴き声や呼吸に異変が現れるので、
そこでようやく気付きます。

甲状腺にできた腫瘍が
気管を圧迫することで
鳥の呼吸音に変化が生じたり、
鳥が苦しそうに呼吸をしたりします。

呼吸の音や鳴き声に
違和感が出たときは
すぐに病院へ連れて行ってください。

甲状腺腫になると
インコの代謝が低下するので
鳥が太りやすくなったり、

だんだんと元気がなくなることで
はじめて病気に気づく飼い主もいます。

また、羽毛のつやがなくなったり、
羽毛が抜けたりする変化がでることがあるので
インコの様子をよく観察することが必要です。




ブロッコリーはグレーゾーン野菜?インコに与えることについての賛否両論

インコにブロッコリー

ブロッコリーは、獣医師のなかでも
「インコに与えないように!」との意見と
「与えても大丈夫。問題ない」との意見に二分され

飼い主はどちらが正しいのか
迷ってしまいます。

ブロッコリーを与えることへの賛否両論

インコにブロッコリー

インコの飼育本でも
賛否両論入り混じっているので、
人によってだいぶ見解が異なります。

【NG 】ブロッコリーを不安視
  • ブロッコリーは甲状腺疾患になりやすくなる
  • ブロッコリーにはゴイトロゲンが含まれるのが気になる
  • ブロッコリーの花蕾にシュウ酸が多いのが気になる
【OK】ブロッコリー支持派
  • ブロッコリーは野菜の中でもトップクラスで栄養価の高い野菜だ
  • ブロッコリーは多量に与えるのでなければ問題ない
  • よくブロッコリーを与えていたけど うちの子は長寿だったなあ
  • ブロッコリーはフルーツよりビタミンAが豊富だから良いと思う

色々な意見がありますが、
病気のリスクは避けたいと思うのが
飼い主共通の思い。

そこで、ブロッコリーを与えても
甲状腺疾患のリスクを減らすためには、
以下の2点に気をつけてください。

ブロッコリーを毎日与え続けない
シード食のインコにブロッコリーを与えるときはヨード不足を補うサプリメントを与える

シード食の鳥には
ボレー粉(ヨード含む)を与えるのも一つの手ですが

ボレーを食べない個体もいますし
グリッドインパクションの心配もあるので

ヨードはサプリメントで補うのが
いちばん良いと思います。

ブロッコリーは大量に与え続ければ
インコの体に害になりますが、

少量または適量をたまに与える程度であれば、
ビタミンAが摂れる野菜でもあるので、
さじ加減に注意して、
うまく活用したいものです。

インコにビタミンA野菜は大事!栄養不足改善の摂り方と病気の話
インコのビタミンAは野菜から摂るのがいちばん。ビタミンA欠乏の怖さと摂り方の工夫について。

 

ブロッコリーの葉・茎・花蕾~インコに与えられる部分は?

インコにブロッコリー

インコはブロッコリーの
葉っぱ、花蕾、茎など
全てを食べることができます。

ただしブロッコリーのモコモコしている
つぼみの部分(花蕾)には
シュウ酸が多く含まれていて、
摂りすぎると
カルシウムの吸収を妨げます。

カルシウムが不足すると
クル病や骨折しやすくなる、
骨軟化症を招く…などの
弊害がでてきます。

ブロッコリーの花蕾部分を避けて
葉や軸のみを与える飼い主も
少なくありませんが、

シュウ酸はどの野菜にもほぼ含まれますし
茹でると流出するものですから

それを含む野菜ばかりを続けて与えなければ、
それほど神経質になる必要はありません。




ブロッコリーの与え方は?生?火を通す?花蕾はあげても大丈夫?

インコにブロッコリー

ブロッコリーの与え方には
生が良い
火を通したものが良い
花蕾は危険
…など、さまざまな意見があります。

まずは新鮮なブロッコリーを選ぶことから

インコにブロッコリー

ブロッコリーを生で与えるときは
必ず新鮮なものを与えてください。

お店に並んでいる時点で
すでに鮮度は落ちていますし、
夏場は他の季節よりも
鮮度の落ちが早いので注意です。

黄色っぽい花蕾のブロッコリーは
鮮度が落ちているサインなので
避けてください。

収穫された後でも継続して花を咲かせるために
頑張り続けているブロッコリーは
特に鮮度が落ちやすい野菜です。

ブロッコリーの洗い方!流水や酢水で洗ったり50℃洗いもおすすめ

インコにブロッコリー

生のブロッコリーを好む
インコは多いのですが

生のブロッコリーには、
農薬・ごみ・汚れ・虫が
付着している可能性があります。

ブロッコリーを生で食べるのは危険だといわれることがありますが、生で食べるときは残留農薬に注意する必要があります。アブラナ科であるブロッコリーはとても虫がつきやすいので、栽培時に農薬が使われている可能性があります。食べる前にはよく洗うようにしましょう。
引用元:delishkitchen

ブロッコリーは「残留農薬が少ない」
とのデータがあるようですが、

残留農薬が少ない15品目のランキングは、アボカドがトップだった。以下、トウモロコシ、パイナップル、キャベツ、タマネギ、冷凍グリーンピース、パパイヤ、アスパラガス、マンゴー、ナス、ハニーデューメロン、キウイ、マスクメロン、カリフラワー、ブロッコリーの順となっている。
引用元:cnn

必ずしも全ての生ブロッコリーが
安全ではありませんから、

より安全に与えるには
流水でしっかりと洗うことです。

洗うときのコツは、
水に少量の酢を入れた酢水で
ブロッコリーを2~3分つけ置きして、
しっかり流水ですすぎます。

酢水はブロッコリーの汚れや虫を
よく落とせるのでおすすめですが、

酢が多いとブロッコリーの風味が変わり、
インコが食べなくなることがありますので、
洗う時の酢は控えめにして
しっかりすすぎます。

その他には
ブロッコリーを50℃洗いするのが
おすすめです。

50℃洗いをすると素材が
ピンッ!シャキーン!としますし

汚れや灰汁も50℃のお湯につけることで
抜けてくるので一石二鳥です。

野菜を50℃洗いして
引き上げた後の湯は
かなりの汚れが落ちているので、
ギョッとすることがありますが
それだけ汚れがついていたということです。

あ、50℃では煮えたりしません。
ご心配なく。

50℃洗いは本になるくらい奥が深いです。

ブロッコリー(花蕾)を茹でるとシュウ酸が減る

インコにブロッコリー

花蕾にはシュウ酸が
多く含まれているのですが、

シュウ酸は茹でることで
ある程度流すことが可能ですから、
過度に心配する必要はありません。

花蕾を好むインコもいるので、
十分に茹でた花蕾を用意してあげると
いつもと食感が変わって
食の楽しみが増えるでしょう。

シュウ酸というと
ホウレンソウがダントツに多いですが、
ブロッコリーのシュウ酸はホウレンソウの
半分以下というデータもあります。

ほんの少量のブロッコリーを
たま~にお楽しみであげるのは
元々甲状腺や呼吸器系の疾患を
指摘されていない健康なインコであれば

問題ないでしょう。

緑黄色野菜はビタミンAを
効率的に摂取できるので、
免疫力を強化するためにも、
できるだけインコの食に加えたい副食です。

 

ブロッコリーを加熱するなら部位によって方法を変えてみる

インコにブロッコリー

鮮度が落ちたブロッコリーや
生ブロッコリーを好まないインコには、
電子レンジで加熱したものを
与えるのもおすすめです。

電子レンジで加熱すると
ビタミンも失われづらいです。

茹でる調理では
ブロッコリーの栄養が流出するので

花蕾は茹でる
葉っぱと茎は電子レンジで加熱する
…など調理法を分けるのがおすすめです。




シード食のインコにはネクトンSでヨードを補うべし!

インコにブロッコリー

シード食のインコには
副食やサプリメントなどで
ヨード不足を補うことが

甲状腺疾患のリスクを下げるために
大切です。