芸能人のADHD 発達障害の公表を見て自分も検査を受けた体験談
20代女性 これは私が自分のADHDに気づいたときの話です。
私は子どもの頃から細かい作業が苦手で確認を疎かにすることがよくありましたが、それを気にしていませんでした。
しかし高卒後に就職してからは業務に支障が出るほどのミスが頻発するようになり、自分の中に人とは違う違和感を感じるようになりました。
私のミスをフォローする上司や同僚が、本来なら必要ない残業をたくさんしなければならないなど、いつクビになってもおかしくない状態が続きました。
度重なる呼び出しや始末書。その都度反省しましたが、なかなか改善できずに、精神的につらかったのです。
地元を離れていたため悩みを家族や友人に相談出来ず、何をしてもダメな自分に自信を失い、落ち込む日々でした。
芸能人の発達障害公表を見て「自分もそうかも!」とピンときた!
ある日、ふとテレビで、某芸能人が自らを「発達障害。ADHDだ」と告白しているのを見ました。
発達障害は周りから見ても一目では気付けないこと。しかし仕事をしていく上で、他人が当たり前のように出来ている事が自分には出来ないこと。そのせいで人間関係に支障が出ること。それらは私にも身に覚えがあることでした。
すぐに「ADHD」で検索して、自分に当てはまる項目があるかの簡易診断をしてみると「可能性あり」との結果が出ましたが、本当にADHDかを判断するには医師の診断が必要とのこと。
そう思った私は、精神科で発達障害の診断を受ける決心をしました。
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発達障害専門病院の検査でADHDが確定した
私はADHDの診断が出来る医師がいる精神科病院を探して受診しました。そこでは初診から2週間おきくらいに予約を入れて、1回の通院で30分から1時間くらいかけたカウンセリングを受けました。
最終的な結果がわかるまでは 2ヶ月くらいかかった記憶があります。
診察内容は、最初は対話から始まり、1時間近くに及ぶ心理テストを受けたり、処方された薬を飲んで症状が改善されるかどうかをチェックされました。
ADHDは幼児にはありがちらしいですが、私の場合はそれが大人になっても治らないパターンなので、子ども時代の様子の聴取が必要となり、医師が母親と電話で話すことになりました。
親との電話日程は私から伝えねばならず、仕事がうまくいかず精神科を受診しているのを隠していた私にとっては、母親にこれを伝えるのはかなり勇気がいりました。
すべての日程が終わった時、私は「ADHD確定」の診断を受けました。
ここで真実に向き合ったことは私にとってのメリットであり、安堵感もありました。
そんなホッとした思いがあったのです。
「発達障害確定」このショッキングな事実に複雑な気分でしたが、知っておくべき真実がわかったことは良かったと思ったのです。
ADHDをカミングアウトしないで職場を変えることは大失敗
その後、会社に発達障害の診断書を提出し、このまま会社に在籍しても迷惑をかけ続ける可能性があると伝えて自主退職しました。
主治医に「退職する意思がある」と伝えた際に、こう言われました。
私は再就職しましたが、医師の言いつけを破って 会社にADHDのことを話しませんでした。発達障害がバレるのが怖かったからです。
新しい就職先でも再びミスを繰り返し、前の会社と同じひどい有り様になったため、ADHDのことを上司に打ち明けました。
そこではまず上司から、最初に発達障害を伝えていなかった事に対してこっぴどく叱られました。
その後上司はADHDについて調べてくれたようで、私がうまく仕事出来るように厳しく慎重に指導してくれるようになりました。
それでもたまにミスをやらかしたり、忘れ物をしたりと完璧ではありませんが、上司のサポートのおかげでなんとか今も仕事を続けられています。