フォニオパディの金属でインコが中毒症?【そうはならない追記あり】
フォニオパディの中に異物が混入しているのは本当です。
…という意見がネット上で多く見られるので、自分でも強力磁石をフォニオパディの中に投入。
異物が取れなくなると困るので磁石にラップをまいていますが、付着物は確かに確認できました。
この混入物についてはとりきち横丁HPに
…とあります。
フォニオパディの輸入元は一時期 Twitter(X)で一部のユーザーからだいぶ叩かれていましたが(だいぶ炎上投稿が削除されたみたいな…)それは金属中毒の懸念が原因です。
しかし異物が磁石についてきたことや、とりきち横丁HPに「アフリカの土壌は赤茶けた鉄分を含む」とあることから、付着物は鉄でほぼ間違いないと思います。
ちなみに、鳥が金属中毒を起こすのは 鉛・亜鉛・銅。これらはすべて磁石にはつかないので磁石を突っ込んだところでその存在はわかりません。
金属中毒とフォニオパディを結びつける確証は現時点では出ていない
現時点:2023年
インコは歯がないので、くちばしで餌を噛み砕くことはしますが、ほぼ丸呑みです。
鳥は筋胃に貯められた砂(グリット)が食物の消化をサポートするため、野鳥は土や岩などをつついて、必要量の自然のグリットを取り込んでいます。
だから鳥が餌の中の混入物を食べてしまうことは普通にありますが、フォニオパディを与えてる人の口コミには金属中毒のトラブルがあった話はそれほど見当たりません。
だからといって、それらしい意見がゼロというわけでもなく。
体調不良のインコを病院に連れて行ったら「金属・異物誤飲の疑いあり」と診断されたので「もしやフォニオパディのせいでは?」と飼い主が疑ったケースはネット検索で複数出てきました。
とはいえ、その金属中毒の原因がフォニオパディだと断言できる状況はなく。フォニオパディの混入物が原因であると証明されたわけでもない。
そもそも金属中毒の原因は特定されないことの方が多いですよ。
放鳥中に口にしたものに鉛が含まれていたのかもしれない。
古い鳥かごの錆びた金網のメッキをなめたのかもしれない。
100均で買ってきた亜鉛を含むおもちゃをインコに与えたのかもしれない。
横浜小鳥の病院の院長先生の【質疑応答ライブ】によると
フォニオパディは土の上で踏んで脱穀されているため、土が混じっていることが多いとのことです。
鳥が土を食べるのは普通のことなので、そこに神経質になる必要はなく、土を食べることが鳥の毒になるわけではありません。
しかも砂鉄はそこらじゅうにあるので 野鳥だったら普通に口にしているはず。
オカメインコやセキセイインコなどのグラウンドフォージャー(地上採餌者)は、オーストラリアでは地に降りて餌をついばんでいますから、なおさら普通に口に入ってるかも!?
砂鉄は鉱物なので消化されて溶けることはありませんが、鳥体内ではグリット的に使われますので、院長先生曰く
グリットインパクション(Grit Impaction)の傾向があるかどうかは、小鳥の診療に長けた動物病院で検査してもらいましょう。
グリットの過食 が原因で起こります。グリットとは砂のことで、多くの鳥類は、2つ目の胃である砂肝(筋胃)にグリットを停留させています。餌を丸呑みしている鳥たちは、このグリットと一緒に筋肉でできた胃で餌をすり潰しているのです。飼い鳥の餌の中でグリットになり得るものには、ボレー粉、塩土、カットルボーンの硬い部分、焼き砂、ペレットに含まれる炭酸カルシウムの粒などがあります。嘔吐、吐き気 がみられ、通過障害がみられることもあります。コザクラインコ、ボタンインコ、オカメインコに多くみられます。
via:横浜小鳥の病院
と考えています。
飲み込んだ鉱物などをグリッドとする鳥もいる様ですが、良く知られている通り文鳥やセキセイには不要説もありますね。
とうふには「消化不良」の負荷の方が大きかったのではないかと。そして一連の流れから思ったのは、
素人があれこれ考えて結論付けるのは非常に難しいってこと。— Fu-punz (@PNmuji) July 24, 2023
マメの主治医の先生はフォニオパデイの砂鉄問題がTwitterで騒がれていることをご存じだったらしく、「フォニオパディの中に混ざっている砂鉄を食べたからといって金属中毒になることはないです!」ときっぱりおっしゃいました。ちなみに、6年間フォニオパディを食べているマメのレントゲンには金属は全く写っていませんでした。
via:フォニオパディについて
私が購入したフォニオパディは このとおり ぱっと見は土・ごみ・ほこりなどはほとんど見当たらないきれいな穀物で、メーカーがきちんと洗浄している感を受けました。
私はとりきち横丁からの直販ではなく「黒瀬ペットフード」から購入しました
【20230912追記】フォニオパディで金属中毒は起こらない!
鉱物の成分はケイ素52%、鉄21%、アルミニウム19%、その他微量元素各種。
この結果から、一般的なアルミノ珪酸塩鉱物であることがわかります。これが中毒を起こすことはなく、磁性があることもわかりました。磁石にくっつく=中毒性のある金属とは限りません。
この情報が安心、参考となれば幸いです↓— 髙木慎介@鳥の獣医師 (@takagibirdvet) September 10, 2023
今回のような鉱物中のアルミニウム成分では中毒は起こらないと思われますが、純アルミニウム金属の過剰摂取は健康被害が生じる場合があります。
— 髙木慎介@鳥の獣医師 (@takagibirdvet) September 11, 2023