マメルリハの飼い主さんの寄稿です
マメルリハインコのタオちゃんを飼い始めたころ、私はまだ実家に住んでいました。
日中仕事に行く時には一羽で寂しくないように、同居していたインコ好きな祖父母にタオちゃんを預けていたのですが、その後に私の事情で引っ越しすることが決まり、状況が一変。
これまで常に人がいる状態だったタオちゃんを、急に日中ひとりぼっちで過ごさなければいけない環境に置かざるを得なくなりました。
…と考えるととても心配でたまりませんでした。
フォージングスピンでマルリハの毛引きと留守番の寂しさ対策をした話
そんな心配をしながらも愛鳥の様子を伺いつつ 何とか毎日をやり過ごしていたのですが、引っ越しからひと月たった頃にちょっとした変化に気づきました。
タオちゃんが羽繕いをしている場面を 以前よりも頻繁に見るようになった…ような気がしたのです。
小鳥が自分の羽を齧ったり抜いていまったりする毛引きだとしたら…
心配になってあわててタオちゃんの羽毛をチェックするも 特に齧られた羽毛は見当たりませんでした。
ストレスのかからない生活をさせるのが基本です。しかし常に鳥の相手をすることはできないので、1羽でいる時に何らかの方法で意識を鳥自身ではなく他に向けることが大切になります。それがフォージングやおもちゃで遊ぶこととなります。後は普段から運動することが最も健全なストレス解消となります。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) February 17, 2022
引っ越し先から近い新しい小鳥の病院を受診した際に このことを相談したところ、先生は
そう言われてホッとしている私に、先生はこのように続けました。
フォージングトイを購入してマメルリハのフォージングを開始
獣医さんから毛引き予防のアドバイスを受けた私は、帰宅してからすぐに インコのおもちゃをネットで探してみました。
元々タオちゃんのケージには吊り下げ系のおもちゃ2つと鈴のおもちゃ1つが入っていました。
最近は放鳥中に紙をかじって遊んでいることが多かったので
…と考えていた矢先でした。
ネットでインコのおもちゃを閲覧しながら
そう思いついたのは、少し前にインスタグラムで、大きなオウムが頭を使って工夫しないと食べられないように仕向けられた餌箱から、とても器用に嘴と足を使って餌を食べる動画を見たからです。
さらに調べていくうちに、頭を使わないと餌が採れないように細工している知育おもちゃのことをフォージングトイ(フォレイジングトイ)と呼んでいることを知りました。
フォージングトイは普通のおもちゃと比べると種類があまり多くはないものの、小型・中型・大型インコ用というように、それぞれの体格に合わせた知育おもちゃが販売されていることがわかりました。
そして私はそれぞれタイプが異なる3つのフォージングトイを購入してみたのです。
ボール型のフォージングトイ…転がして遊びながら餌を採る
このフォージングトイは カプセルボールに小さな穴が空いているものです。
鳥さんが転がすと穴から餌が出てきます。
ペレット移行に成功したので、おやつとしてこのボールにシードを入れてあげています。数日は遊び方がわからないようでしたが、今では楽しそうにボールを転がしています。
シロボタンインコのために購入しました。 大きさの割に高いかなとも思いましたが、とてもいいです。 ボールにペレットを入れて、それをさらに小箱の中に入れて、ケージ内に入れておくと、 まず箱を開けて、そしてこのペレット入りのボールを箱から放り投げ、コロコロ転がしてペレットを出して食べています。 ペレットにたどり着くまでに、時間がかかってとても良いです。
引用元:知育フォージング ボール 30mm
フォージングシェイク…吊り下げ式のフォージングトイ
これは吊り下げ式で、つついて揺らすと中身が出てくるフォージングトイです。
ケースが連結でき、レベルに合わせてケースの数が変えられます。
フォージングスピン…フォージングトイ 回転式/フォージングホイール
これはクルクル回すと中身が出てくるフォージングトイです。
採食エンリッチメントは、いわゆるフォージングのことです。フォージングと認知エンリッチメントを同時に行えるのが、パズル要素の加わったフォージングトーイです。食事制限によって食事時間が短くなることを改善し、食べるために頭を使うことで多様性を引き出しています。https://t.co/tCsw0mjkrn pic.twitter.com/qnKdnRGRk3
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) October 5, 2020
フォージングトイの馴らし方!使えるようになるまで時間と工夫が必要
タオちゃんの性格は自他?ともに認める超ビビりで、餌の種類も水浴び用の容器もちょっと変えただけでも近づかなくなります(気難しい…)
そういう性格の子なので、新しいおもちゃを買う時はいつも「使ってくれないこともあるだろう」と悟った気持ちで試してみます。
- STEP1トイを見せる放鳥している時に、飼い主がおもちゃを持ってみたり、オーバー気味に楽しそうに遊んでいるところを見せる→そうすることでおもちゃを危なくないもの、ちょっと楽しそうなものと認識しやすくなる。
- STEP2トイをケージの近くに置くケージの近くにしばらくおもちゃを置いておく→見慣れると徐々に警戒心が薄れるようで、2~3日で近づけても逃げなくなる。
- STEP3餌を出して見せ、トイに投入するおもちゃを振ってわざとシャカシャカ音を鳴らしながら餌を掌に出す→餌の存在をアピールした後、再度おもちゃに投入する。
- STEP4トイから出した餌を食べさせるおもちゃを振って少量の餌を手に出し「ここから餌が出てくるよ」と見せた後、その餌を食べさせる。
- STEP5再びトイを見せる再びおもちゃをしっかりとインコに見せる。
- STEP6繰り返すSTEP4~5を繰り返す。その後自分からおもちゃに触れてくれたらほめつつ、完全になれるまで様子を見守る。
インコが自分から遊ぶようになったらその都度褒めながら、飼い主が1日家に居られるタイミングでフォージングトイをケージ内に設置して、再び様子を見ました。
これを繰り返して、現在のタオちゃんはフォージングトイから餌を上手に食べるようになりました。
フォージングの効果もあり、その後もタオちゃんに毛引きらしい症状は現れず、元気に過ごしてくれています。
インコはとても賢いので、日々の生活の中にちょっとした「遊び」を入れてあげると、それを「楽しい刺激」と受け取ってくれるように感じます。
私たちを幸せにしてくれる大事なパートナーの本当の気持ちが「声」で分からないからこそ、想像でき得る限りの彼らの幸せを、私たち飼い主から積極的に与えてあげたいですね。
子どもの頃に実家にいたオカメインコとの出会いからすでに40年超。未だ彼らへの愛と興味が尽きず「オカメインコ愛好家」の立ち位置から情報発信するyamaki がこのブログの中の人です。
ここには鳥ブログあるあるな「うちの子自慢」や「かわいいでしょ♪アピール」はありません。鳥の飼育本を丸写ししただけの机上の空論解説や、繁殖した雛の販売目的の宣伝PRもありません。鳥と飼い主のQOL向上(健康に楽しく)が目的のコンパニオンバードブログです。
フィンチとインコでは飼育に異なる点がありますが 小型~中型インコには共通項が多いことから、オカメインコだけに限らず中型までのインコ・オウム飼育に役立つ内容を更新していきます。