エンディングノートの書き方!葬儀項目のチェックポイント
エンディングノートの書き方:葬儀を知らせる相手と死亡通知の希望
家族が亡くなった時に遺族が困る問題のひとつに、誰に連絡すればいいのかわからない!があります。
故人の年賀状や携帯電話やパソコンのアドレスを開いて 死亡通知を出す相手を調べるだけでもひと仕事。しかもその人たち全員に通知していいのかも迷うところです。
遺族にこういう手間をかけさせないためにも、交友関係をエンディングノートにまとめておきましょう。あまり付き合いのない遠方の親戚の連絡先も同様に記入しておくと役立ちます。
①家族
②親族…兄弟姉妹・おじ・おば・甥・姪・孫・いとこ
③個人の関係者…友人・知人・会社関係・学校関係
④遺族の関係者…友人・会社関係・学校関係
⑥地域の関係者…近所・町内会・自治会
逆に葬儀に呼んでほしくない人もいるかもしれません。そういうときにもその人の名前と理由などを書いておいてもOKです。
しかしノートの記録は残るものなので、あまり悪口は書かない方が良いですよね。このあたりのことはなかなか厄介な側面もあります。
葬儀に呼ばないのが他人なら問題ないことが多いですが、親戚を呼ばないとなると話は別です。後々こじれて残された親戚同士の関係が悪化することもありますので、注意が必要です。
さらにあなたが亡くなったことを連絡する時の希望を、エンディングノートに残せます。葬儀前に葬儀の日時・場所を知らせる場合と、弔問客を呼ばない家族葬を選んだ時には葬儀後に知らせる場合があります。
地元の新聞に死亡広告をだすなどの希望がある場合にも、ノートに記載しておきます。
エンディングノートの書き方:葬儀の希望
まずはどんな葬儀にしたいのかを考えてみましょう。
- 一般葬
- 家族葬
- 家族葬のあと、お別れ会をする(友人・知人を招く)
- 一日葬
- 直葬(火葬だけ)
- あとのことは家族に任せる
引用元:おひとりさまの終活まるわかり読本
家族葬 最近の葬儀の形態は、もちろん地域によって異なりますが、都市部では半数以上が「家族葬」を選んでいるということです。
参列するのが家族とごく親しい人のみというシンプルなお葬式です。
故人の希望で家族葬を選んでも、「シンプル」の理由ゆえに葬儀の後にもめたり、後日多忙な思いをしたりと 大変な思いをすることもあります。
例えば葬儀に呼んでもらえなかった親戚とトラブルになったとか。故人の交友関係が広い場合に、その後の弔問客の訪問がひっきりなしにあって対応に追われたとか。
一日葬 一日葬は、お通夜はなし。葬儀と火葬を一日で行います。
多忙な人には向きますが、あわただしいお葬式になりますし、菩提寺によっては一日葬を認めないところもあります。
直葬 直葬は、東京では5人に1人、行われているということです。
身寄りがなかったり、経済的に苦しい場合が多いです。直葬を選んだものの、あとで家族が後悔することも少なくないという話も聞きます。
自分らしいお葬式をあげたいと考えている人は、葬儀の欄はぜひ書き込みましょう。最近は自分で自分のお葬式をデザインする人も多いです。
たとえば生前に趣味があった人は、作品などの思い出をスライドショーにして上映したりします。そういった希望がある人はエンディングノートに書き残しておけば、のちに希望を叶えることもできます。
葬儀に関する内容は、宗派や葬儀の連絡をする人、喪主の希望なども指定しておきます。
エンディングノートの書き方:葬儀の生前予約・互助会の加入
お葬式は生前予約をすることができます。生前に自分が選んだ葬儀社と契約して 葬儀内容や費用をあらかじめ決めておきます。
知らない業者を頼んで予算をはるかに超えるとんでもない費用を請求されることもあるあるな話なので、自分が納得した良心的な業者があれば、事前に予約しておくのはいい方法です。
病院で亡くなった場合、まずはご遺体を自宅まで搬送します。何の伝手もなければ 病院と提携している葬儀社をすすめられて そのまま依頼することが多いです。
この時に費用について比較・検討する余裕がなければ、そのまま契約して、後々「うーん、あれはちょっと だったなあ…」となることもあります。
しかし生前予約で契約している業者があれば、予約した方自身が後悔することは少ないでしょう。
ただし、本人が希望する葬儀と遺族が考えている葬儀が大きくかけ離れている場合は 本人の一存で生前予約を決めるのはトラブルの元です。家族でよく話し合ってから生前契約を結びましょう。
生前予約までしなくても、互助会に加入しておくのも、遺族の手を煩わせないためのひとつの方法です。
互助会に加入するとあらかじめ気に入った葬儀社を決めておけるだけでなく(生前予約ではありませんが) 葬儀費用が一般価格よりも40万円も節約できる場合がありますので、メリットはかなり大きいです。

エンディングノートの書き方:戒名の希望
戒名とは、故人が仏の弟子になった印としてつけてもらう名前ですが、戒名は悩む人が多いです。
ランクをどれくらいにするか。金額はどのくらいになるか。菩提寺がある人は、戒名をいただかないと納骨できないケースもあります。
仏式の葬儀では仏の弟子になることが前提条件なので、戒名は必要とされていますが、最近は「戒名は要らない」という人も多いです。それは菩提寺へのお布施が高額なことが理由のひとつです。
無宗教のお葬式を行い、お骨を海洋散骨したり樹木葬霊園に埋葬するなら、戒名は絶対必要なわけではありません(欲しければ戒名を付けることは可能です)
ただし先祖代々のお墓があり、菩提寺との関係が深いお宅は、そう簡単にはいかないかもしれません。
戒名は、実は生前につけることもできます。戒名をどうするかをエンディングノートに書いておけば、遺族が悩まずに済みますので、この点はできれば事前に考えておいた方がいいでしょう。
エンディングノートの書き方:香典と香典返しの希望
これまでは葬儀で香典をいただくのが一般的でしたが、最近は「香典を辞退します」というケースも多いのです。お花やお供えを辞退するケースもあります。
香典返しについて 何か希望がある場合は、エンディングノートに書いておきます。
エンディングノートの書き方:喪主と弔辞についての希望
喪主になってほしい人や弔辞をお願いしたい人の希望もエンディングノートに書けます。
喪主はふつうは配偶者や成人した子供で、長男が多いですが、女性が喪主になってもOKです。第2希望まで書いておいた方が、引き受けてもらえない時にも困らず済みます。
弔辞は死後に遺族がお願いするものですが、「この人にやってほしい」という希望があれば、それもノートに書いておけば、遺族が打診してくれるでしょう。
エンディングノートの書き方:参列者へのメッセージ
あなたから参列者に宛てたメッセージを喪主に読み上げてもらうこともできます。メッセージを自分の声で伝えたい人は、録音しておいて会場で流してもらうこともできます。
また参列者に手紙を書いておいて渡してもらう方法もあります。これらの希望もエンディングノートに書いておけます。