デジタル遺品のパスワード解除(スマホ)の四苦八苦あるある
パソコンやスマートフォンなどの
デジタル機器はもちろん、
その中に保存されているアプリ、写真、
メール、アドレス、SNSもデジタル遺品です。
故人のスマホロックが解除できない!
といったケースがとても多く、
デジタル遺品の相談の
8割以上を占めます。
故人のデジタル遺品を調べるには
スマホだけが頼り…もよくある話で
スマホがどうにも開けないとなると
相続に着手できなくて困ります。
今どきのスマートフォンは
金庫などより堅固と言われるように
スマホのロック解除は時間とお金が
かなりかかるものと思って間違いないです。
デジタル遺品サービス業者や
一部のデータ復旧会社が
ロック解除を請け負っていて
百戦錬磨のプロが
様々な角度からアプローチしても
必ずロック解除ができるとは限りません。
スマートフォンは意外と手ごわくて
スマホのロック解除費用は成功報酬で
20~50万円もかかることがザラだとか
(2022年時点の話です)
故人のスマホにログインできなかったらバックアップを調べてみる
スマートフォンには自動で
バックアップデータを取る仕組みがあるので
外部にデータのコピーが
残っている場合があります。
故人が亡くなる直前までのデータが
残っているとすれば
そこから情報をたどれますし
マイクロSDカードから
データを探してみる方法もあります。
故人がクラウドサービスを利用していたなら
スマホと一緒に使っていたパソコンから
アクセスできることもあります。
iPhoneの場合はiCloudに、
パソコンなら
iTunes(Windows) Finder(Mac)に
バックアップを取っていることがあるので
あらゆる可能性を考えながら
調べていくといいでしょう。
Apple IDのデジタル遺産プログラムでデータを誰かに託しておく
これはApple ID独自のサービスですが、
Apple IDの所有者が亡くなった時に
iCloud上のデータを
生前に指定した相手に託せます。
Googleが提供している
「Googleアカウント無効化管理ツール」と
同じような機能です。
Googleアカウント無効化管理ツールでは
生前にアカウント所有者が
あらかじめ設定しておけますが、
appleのデジタル遺産プログラムは、
データを託される相手がappleに申請して
初めて稼働するものですから、
申請がなければ始まりません(←2022年時点では)
自動的に稼働するものではないため、
託したい相手にきちんとその旨を伝えて
没後に手続きをしてもらう必要がありますが、
appleユーザーは検討してみるのも
万一の場合に備えたひとつの方法です。
デジタル遺品の扱いは難しいから「転ばぬ先」の生前整理が必要
今の時代は有形・無形のデジタル遺品が
身近に当たり前に多数存在し、
誰もが普通に使っているので
意識しない限り「遺品」「遺産」と
捉えることがないです。
目に見えない無形のデータであれば
なおさらでしょう。
デジタル遺品にはデリケートな側面があり
相続にまつわる法的な規制はもちろん、
「知らなかった」ではすまされない
一定の管理が要求されます。
デジタルデータは物質と違って
時間が経過しても劣化しませんし
コピーも削除も簡単ですが
それゆえに処分をきちんとしないと
個人情報の流出他のリスクが生じます。
インターネットが絡んでいることから、
セキュリティにも配慮が必要な点が、
デジタル遺品ならではの難しさでしょう。
デジタル遺品のトラブルを回避するためには
「生前整理」という名の「情報共有」がおすすめです。
