あさイチでむくみの基礎知識について特集が組まれました。これまで「水を控えめにした方がいい」「お酒を飲むとむくむ」と思っていた方も多いのではないでしょうか?実は、これらは間違った認識だったのです。
2025年1月14日放送の『あさイチ』では、年間1000件以上のむくみ治療を手がける血管外科医の広川雅之さんが、私たちが勘違いしているむくみの常識について解説してくれました。むくみは皮下組織に水分が溜まる状態で、疲労とは全く異なる症状だということも明らかに。
この記事では、広川さんの解説を基に、むくみの正しい知識と効果的な対策方法をわかりやすく紹介していきます。以下のポイントについて、詳しく解説していきます。
むくみのメカニズムと正しい知識
水分制限やお酒に関する意外な事実
効果的なむくみ予防・改善方法
要注意なむくみの症状
これまでの常識を覆す専門医の解説は、多くの視聴者に驚きを与えました。むくみに悩む方はもちろん、予防に興味がある方も、ぜひ最後までご覧ください。
むくみの正体とは?血管外科医が解説する意外な仕組み
むくみについて誤解している方は少なくありません。2025年1月14日放送の『あさイチ』では、血管外科医の広川雅之さんが、むくみの基礎知識と私たちが勘違いしがちな対策について詳しく解説してくれました。年間およそ1000件のむくみ治療を手がける広川さんの話から、意外な事実が明らかになりました。
むくみが起こる仕組みをわかりやすく解説
むくみは、皮膚の下にある脂肪の部分で起こる現象です。
むくみは皮下脂肪の部分に水分が溜まる状態
血管から水分が染み出して、リンパ管で回収される仕組み
水分の染み出しが多すぎたり、回収が少なすぎたりするとむくみの原因に
むくみと単なる足の太さは別の問題
血管から染み出す水分は通常、リンパ管によって回収されます。この仕組みが上手く働かないと、むくみが発生するのです。番組に出演した客室乗務員の方々も、1日中立ち仕事で足がむくみやすいと話していました。
また、むくみと足の太さは別物だと広川さんは強調します。むくみは一時的な水分貯留であり、脂肪による太さとは区別して考える必要があります。
自分でできるむくみチェック方法
広川さんは、むくみの簡単なセルフチェック方法を教えてくれました。
すねの内側を指でしっかり押してみる
指を離した後、へこみがしばらく残る場合はむくみの可能性
へこみがすぐに戻る場合は、むくみの心配は少ない
朝と夕方でサイズが変化する場合も要注意
このチェックは、いつでも手軽に試せる方法です。番組内で紹介された事例では、ある方は朝と夕方で靴のサイズが1.5センチも変わるとのことでした。ただし、気になる症状が続く場合は、医師に相談することをおすすめします。
むくみやすい部位とその特徴
むくみは体のさまざまな部分に現れますが、特に以下の部位に出やすい傾向があります。
足首周り(特に夕方に目立ちやすい)
ふくらはぎ(立ち仕事の方に多い)
太もも(座りっぱなしの方に多い)
顔(特に目の周り、朝に目立ちやすい)
意外と多い!むくみに関する3つの勘違い
専門家の広川さんは、多くの人が勘違いしているむくみについての常識を指摘します。水分制限や運動について、私たちの思い込みを解説していきましょう。番組内のアンケートでも、これらの誤解を持っている方が多いことがわかりました。
間違いだった!水分制限の真実
むくみ予防のために水分を控えている方は要注意です。
水分の摂取量とむくみには直接の関係がない
腎臓や心臓が正常な場合、体内の水分量は自動的に調整される
むしろ水分を控えすぎると脱水や血栓のリスクが高まる可能性
必要な水分量は個人差があるため、無理な制限は禁物
つまり、むくみ予防のために水分を我慢する必要はありません。体調に合わせて適切な水分補給を心がけましょう。番組内で広川さんは「健康面からは、水はたくさん飲んだ方がいい」と明言しています。
お酒とむくみの意外な関係
お酒を飲むとむくむと思っている方も多いはずです。しかし、これも実は誤解だと広川さんは指摘します。
アルコール自体はむくみの直接の原因ではない
むしろ問題なのは、お酒と一緒に摂取する塩分の多いおつまみ
飲酒後すぐに就寝することで、むくみやすくなる可能性
夜間は抗利尿ホルモンの影響で尿量が減少
お酒を楽しむ際は、塩分の取りすぎに注意し、寝る前に1時間程度の時間を空けることをおすすめします。就寝時は抗利尿ホルモンの影響でおしっこの量が減るため、飲んだ後すぐに寝ることでむくみやすくなる可能性があるとのことです。
お酒を飲む時の注意点
むくみを予防するために、お酒を飲む際は以下の点に気をつけましょう。
塩分の多いおつまみを控えめにする
就寝1時間前までには飲酒を終える
適度な水分補給を心がける
翌朝は早めに体を動かす
むくみと疲労は別物?知っておきたい違い
足のだるさやこりをむくみと勘違いしている方も多いようです。
むくみは皮下組織に水分が溜まる状態
足のだるさや疲労感は、筋肉の疲れによる症状
それぞれ対策方法が異なるため、症状を正しく見極めることが大切
マッサージ器は疲労には効果的でも、むくみには直接効果が期待できない
ケアの方法が異なるため、自分の症状がむくみなのか、単なる疲れなのかを見極めることが重要です。番組内では、実際に客室乗務員の方々が使用しているマッサージ器について、広川さんが「疲労回復には良いが、むくみには効果が期待できない」と指摘していました。
意外と効果がない?マッサージ機器の真実
番組では、客室乗務員の方々が愛用しているマッサージ機器についても検証が行われました。広川さんは、これについても意外な事実を指摘しています。
ピンポイントの刺激で疲れを癒すマッサージ機は、むくみには効果が期待できない
マッサージ機は筋肉のこりやだるさには効果的
むくみと筋肉の疲れは別物なので、ケア方法も異なる
むしろ、リンパの流れを意識した優しいマッサージが効果的
「痛気持ちい程度」の強めのマッサージを好む方も多いですが、むくみケアには適していないようです。広川さんは「筋肉のこりとか、だるさみたいなものを取るにはとってもいいと思うんですけど」と説明し、むくみ対策としては別のアプローチが必要だと指摘しています。


むくみ改善のための新常識
むくみを改善するために、日常生活で気をつけたいポイントを広川さんが解説します。間違った対策ではなく、効果的な方法を知ることが大切です。特に生活習慣の見直しが重要だと指摘されています。
塩分管理がむくみ予防の基本
むくみ予防には、塩分の摂り方が重要だと広川さんは指摘します。
体内のナトリウムが増えすぎると水分を引き込んでしまう
おつまみなど、気づかないうちに塩分を摂りすぎていることも
特に夜遅い時間の塩分摂取は要注意
極端な制限は禁物で、バランスが重要
塩分を控えめにすることで、むくみの予防が期待できます。ただし、極端な制限は避け、バランスの取れた食事を心がけましょう。
効果的な塩分管理のポイント
調味料は控えめに使用する
加工食品の塩分量にも注意を払う
夜遅い食事は避ける
野菜を積極的に摂取する
静脈の働きを意識した生活習慣のコツ
広川さんは、足の血管の仕組みについて興味深い説明をしてくれました。超音波検査の映像を使って、静脈の働きを詳しく解説しています。
静脈には血液の逆流を防ぐ弁がある
同じ姿勢が続くと弁が開きっぱなしになりやすい
筋肉を動かすことで弁が正常に働き、血液が心臓に戻りやすくなる
立ち仕事でも座り仕事でも、同じ姿勢の継続に注意が必要
このため、長時間同じ姿勢を続けることは避け、適度に体を動かすことが大切です。番組内では、実際の超音波映像を使って、筋肉を動かすことで血液の流れが良くなる様子が紹介されました。
要注意!むくみと間違えやすい症状
むくみには、病気が隠れている可能性もあります。広川さんは、次のような場合は要注意だと話します。
朝起きた時から顔や手がむくんでいる
片側だけむくむ
むくみが長期間続く
急激にむくみが出現する
痛みを伴うむくみがある
押しても全くへこまない強いむくみがある
このような症状がある場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。特に心臓病、がん、リンパ浮腫、静脈血栓などの病気がある方は、必ず医師に相談してからむくみ対策を始めましょう。
専門医が教える!むくみ予防の新常識【総括】
むくみは皮下組織に水分が溜まる状態
水分制限はむくみ予防に効果的ではない
お酒自体はむくみの直接の原因ではない
塩分の過剰摂取に注意が必要
同じ姿勢の継続は静脈の働きを妨げる
適度な運動で血液循環を促進
むくみと疲労は異なる症状
朝からのむくみは要注意
片側性のむくみは医師に相談
生活習慣の改善が予防の基本
マッサージ器は疲労回復用
夜遅い食事は避ける
むくみでお悩みの皆さん、これまでの対策方法を見直してみませんか?正しい知識を身につけることで、効果的な予防や改善が期待できます。生活習慣の改善も、少しずつ始めてみましょう。